1パック400円、“ごちそうレトルト食品”のこだわり
少子高齢化や共働き世帯の増加で、レトルト食品の需要が伸びていることに加え「食品に安心、安全を求める声が多くなっている」と市場を分析。
「体に優しく、おいしいものをつくりたい」(西木社長)との思いが根底にある。「いい素材を使い、味を十分に引き出す加工技術があれば、添加物は必要ない」とし、素材や調理法にこだわる。
青森県産の「ふかうら雪人参」、宮城県や富山県の有機栽培米、契約栽培のカレーリーフなど、えりすぐりの食材を使用。商品開発は、主に調理師や栄養士の資格を持った従業員が手がけ、カレーの調理法を学ぶためにインドを訪れる。自社商品へのこだわりが、OEM商品の品質向上にもつながり、大手企業との安定した取引も実現している。
一般的に、食品パッケージは、料理のイメージ写真を使うことが多いが、同社は大部分の商品で野菜や動物などを描いたイラストを採用する。色とりどりのパウチは、店頭で目を引く。「食卓を器やテーブルクロスで飾るように、食事を目で楽しんでほしい」との気持ちが込められている。
自社店舗も展開
1食パック300―400円台は、レトルト商品としては高価格帯の部類。100円台の他社製品との差別化のため「(消費者に)商品開発に対する考え方を伝える」ことを重視する。販路をしぼり、雑貨屋やこだわり食品専門店のほか、直営店舗での販売に力を入れている。
「ごちそうレトルト専門店」をコンセプトに、自社店舗を東京と宮城に各2店舗出店している。購買層は30―40代の女性が中心。商品の特徴が分かるよう、ポップ広告を多用するほか、試食販売やワークショップ、料理教室など来店者とのコミュニケーションに力を入れる。
3月、イスラム教の戒律に沿った証である「ハラール認証」を受けた商品をアジアや中東で発売し、本格的に海外市場に打って出た。「日本のレトルトを世界に広げたい」と西木社長。「ごちそう」レトルトが、世界の食卓に彩りを添える。
(文=仙台・苦瓜朋子)
