前田健太【写真:Getty Images】

写真拡大

前回同点弾の主砲に雪辱で雄叫び、前田の14球に絶賛「球に命が吹き込まれていた」

 米大リーグのワールドシリーズ第6戦は31日(日本時間11月1日)、ドジャースが3-1でアストロズに逆転勝ち。対戦成績3勝3敗とし、世界一に逆王手をかけた。1点リードの7回に救援した前田健太投手は一打同点のピンチを無失点で切り抜け、好救援で最少リードを死守。勝利に導いた“咆哮の14球”に現地のファンから「球に命が吹き込まれていた」「キング・ケンタを讃えよ!!!!」などと絶賛の声が相次いでいる。

 前田が吠えた。逆転に成功した直後の7回。3番手ワトソンが先頭に四球を出すと、背番号18に出番が回ってきた。先頭のギャティスを遊ゴロ。続くスプリンガーに内野安打を許し、ブレグマンの中飛で2死一、三塁。一打同点の大ピンチで迎えたのは、3番アルトゥーベ。2日前の第5戦で同点3ランを浴びていた主砲に対し、前田のハートは熱く、しかし、冷静だった。

 カウント1-2と追い込んで投じた4球目。渾身のスライダーで三ゴロに斬った。ピンチを脱出すると、前田は絶叫。感情を爆発させ、本拠地の熱狂を呼んだ。1回を1安打無失点。前回登板こそ被弾したが、それまではプレーオフで7試合連続無失点と救援で抜群の安定感を誇っていた。

 逆転世界一の夢をつないだ好投に現地のファンも大興奮となった。

世界一に夢つなぐ快投、ファン絶賛「ニッポン・パワー!」「キング・ケンタを讃えよ!」

「マエダは球に命が吹き込まれていた」
「キング・ケンタを讃えよ!!!!」
「ニッポン・パワー! ケンタ・マエダ!」
「ありがとう、ケンタ」
「ケンタ・マエダは戦士だ」
「ケンタが偉大な仕事をした」

 このようにツイッター上は絶賛が相次ぎ、さらに「前田健太とは、誰に対してもパワフルな物語だ。人生の道のりが上手くいかなくても、改革のチャンスはあると」とプレーオフから配置転換された右腕を称える声もあった。

 運命の第7戦に先発するダルビッシュ有投手にバトンをつないだ前田の14球。泣いても笑っても最後の一戦。もちろん、背番号18もブルペンから出番を伺う。