【春季鹿児島県大会】春の大会のカギを握るのは鹿児島城西、樟南、大島、れいめい!

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 第138回九州地区高校野球大会鹿児島県予選の組み合わせ抽選会が3月6日、鹿児島市の鶴丸高校文化館で行われ、連合4チームを含む74校68チームの対戦カードが決まった。大会は20日に開幕し、4月3日まで(※準決勝前日の4月1日は休養日)、鹿児島市の県立鴨池、鴨池市民、姶良市の姶良総合運動公園野球場の3球場で春の九州大会を目指した熱戦が繰り広げられる。

 開会式の選手宣誓は鹿児島高専の川路 宙大主将(3年)が務める。今大会の優勝、準優勝校とセンバツに出場する鹿児島実の3チームが九州大会(4月23日―28日・長崎)に出場する。抽選会では、昨秋準優勝の鹿児島城西をはじめ、樟南、大島、れいめい、尚志館、池田、鹿児島南の8強以上の成績を残した7校がシード校として抽選、残りチームがフリー抽選で対戦カードが決まった。

 優勝争いは鹿児島城西、樟南、大島、れいめいのシード勢を中心に展開されそうだ。組み合わせを4つのパートに分けて、大会の展望を占ってみる。

鹿児島城西―指宿商パート

平 将太(鹿児島城西)

 昨年、夏・秋と2連続準優勝の第1シード鹿児島城西としては、鹿児島実のいない鹿児島で頂点を獲れるか、真価が問われる大会になりそう。昨秋頼れるエースとしてブレイクした平 将太(3年)を軸にした堅守と、送りバントを着実に決めるそつのない野球が秋は印象に残った。これに昨夏のチームのような攻撃力がついてくれば、頂点を狙う力は十分に持っている。

 肝付 大昌(3年)のいる鹿児島情報、長野 良太(3年)のいる加治木工など好投手を擁するチームはそれに待ったをかけようと序盤から牙をむくだろう。このほか、指宿vs加治木工、種子島vs鶴丸と県立校同士の好カードがある。指宿商や加世田など台頭著しい南薩勢の戦いぶりも注目したい。

尚志館―れいめいパート

太田 龍(れいめい)

 好チーム 、好カードがひしめく激戦区だ。プロ注目の好右腕・太田 龍(3年)を擁するれいめいが一歩抜けている印象はあるが、初戦の相手が曲者・国分中央と気を抜けない戦いになりそう。

 シード尚志館の初戦も出水中央と、初戦にはもったいない好カードだ。巻き返しを図りたい神村学園、鹿屋中央、強力打線を擁する鹿児島と、昨秋は上位に残れなかったが、シード校にも十分匹敵する強豪私学もこのパートにひしめいている。近年力をつけている薩南工も不気味な存在だ。

[page_break:大島―池田パート / 鹿児島南―樟南パート]大島―池田パート

渡 秀太(大島)

 第3シード大島は好左腕・渡 秀太(3年)、主砲・上原 勇人(3年)、遊撃手・大山 竜生主将(3年)と攻守のカギになる選手を軸に、高いレベルでまとまっており、強豪私学に匹敵する力がある。

 昨秋8強入りをした池田は、メンバーは20人に満たないながら、個々の能力は高い。4強以上の成績を残して今後の自信にしたいところだ。鹿児島工、鹿屋農、曽於、加治木、川辺など力のある県立校が一冬超えてレベルアップしていれば、シード勢を脅かす存在だ。

鹿児島南―樟南パート

畠中 優大(樟南)

 九州8強の樟南が頭一つ抜けている印象がある。浜屋 将太(3年)、畠中 優大(3年)の両左腕にリードする前川 大成主将(3年)と、経験豊富で実績のある選手がそろっている。あと一歩でセンバツを逃した雪辱を果たすためにも春の鹿児島を確実に獲って夏につなげたい。また、シード鹿児島南と鹿児島玉龍の鹿児島市内強豪同士の対戦は2回戦屈指の好カード。鹿児島商―枕崎戦も注目したい。好左腕・奥間 卓斗(3年)を擁する沖永良部が、初戦でシード樟南にどこまで食い下がれるか。

(文・政 純一郎)

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