ビールの泡がすぐしぼむ原因は、あなたの「口」にあった!?

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ビールの泡を壊す意外な理由

ビールを飲む時にこだわるのがの量。
バランス良い泡は、ビールの美味しさに重要ですよね。
ところで、飲み進めているうちに、泡がしぼんできたり、二杯目以降の泡が思ったように立たないことはありませんか?
実はその理由は、あなたのお口にあるかもしれないのです。


ビールの泡は洗剤に似ている!

えっ、口!?とお思いですよね、まずはビールの泡について知っておきましょう。
ビールの泡は、麦芽由来のタンパク質とホップ由来の苦味成分が合わさってできています。
この泡は、洗剤に似ていて、水にも油にもなじむ性質を持っています。
洗剤で油汚れを洗い流せるのは、洗剤成分が油にも水にも結合するからですよね。


脂っこいおつまみを食べると泡が壊れやすい

ビールの泡を拡大してみてみると、「水になじみやすい部分」「油になじみやすい部分」が存在しています。


この2つの部分がバランスを取って安定して存在している状態が泡です。
ところが、コップを傾けてビールを口に流し込むとき、この安定した泡に「油っこいおつまみを食べた口」が近づくとどうなるでしょう。

(※油成分を分かりやすくするために、から揚げで示しました)

洗剤が油汚れを落とす原理と同じように、ビールの泡の「油になじみやすい部分」が、お口まわりの油に反応してしまい、泡が保てなくなります
さらに、口をつけた部分に油が残っている場合、二杯目以降も泡立ちにくくなります。


なるべくコップをかえましょう

「確かに油っぽいものを食べると、泡立ち悪いのは理解できた」
「でも、これをどうしろっていうんだ!!」
その気持ち、よく分かります。
その画期的な解決策は、ずばり…ストローで飲むこと!!
…と言う事もできませんので、なるべく一口ごとに口をつける部分を変えたり、口を付けた部分を拭き取ったり、一杯ごとに異なるコップを使うと良いでしょう。

ビールと油っこいおつまみを一緒に嗜む時は、ちょっと注意してみてくださいね♪


著者:味博士

味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。



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