今月2日、バンクーバー冬季五輪・フィギュアスケート金メダリストのキム・ヨナが、ソウルの泰陵選手村国際スケート場で記者会見を行い、2014年のソチ五輪出場をもって現役を引退する意向を正式に表明した。

キム・ヨナは、昨年の世界選手権以降、競技大会に出場しておらず、タレント的な活動が増えたこともあり、その去就が韓国内でも取り沙汰されていた。

韓国の国民的アスリートによる突然の復帰宣言となったが、なぜこのタイミングだったのか。3日放送、日本テレビ「スッキリ!!」では、韓国のスポーツ事情に詳しいスポーツジャーナリスト・大島裕史氏のコメントを紹介した。

「イメージ低下があるということで立場をハッキリさせなきゃいけなくなった」という大島氏は、「IOC選手委員になりたいという彼女の夢と、それから韓国オリンピック委員会の期待ですよね」とも語る。

五輪開催地や競技種目の決定において投票権を持つなどの権限が与えられているIOC選手委員。現在韓国では、元テコンドー選手のムン・デスンが就いており、その任期が2016年までとなることから、IOC選手委員を目指すキム・ヨナが立候補できるのは、早くても同年以降となる。

しかし、立候補には現役選手か直前の五輪に出場していなければならないという条件があるため、これを目指す以上、キム・ヨナはソチ五輪に出場しておきたいというのが本音のようだ。それでも、ブランクに加え、コーチも決まっていないという現状、果たしてキム・ヨナは、五輪に間に合わせることができるのか。