棄権の錦織、全英10日前に全治1週間も悲壮感なし「プレーの感触は良かった」
ゲリーウェバーOP左臀部痛で棄権、ファン不安も軽症強調&前向き「全英へ向上を」
男子テニスシングルス世界ランキング9位の錦織圭(日清食品)が22日のゲリー・ウェーバー・オープン2回戦で同38位のカレン・ハチャノフ(ロシア)戦を途中棄権した。第1セットで臀部に痛みを訴え、3年連続の無念の棄権となったが、錦織はアクシデントの理由について、全治1週間の左臀部痛と説明。それでも「プレーの感触は良かった」と朗報を語り、7月2日開幕の全英オープンに向けた逆襲を誓っている。
若きビッグサーバー、ハチャノフ相手に切れ味抜群のプレーを見せていた錦織は、第1セットの第6ゲームでメディカルタイムアウトを求めた。試合中にコートにうつ伏せになり、腰の辺りの治療を2人がかりのスタッフから受けた。満身創痍の様子をATP公式中継サイト「テニスTV」も動画付きで速報していたが、結局、棄権を余儀なくされた。
異変は突如として訪れたという。
ATPワールドツアー公式サイトによると、「コートで一体、何が起きたのですか?」と質問を受けた錦織は「試合前はすごくいいフィーリングでした。試合にもすごく集中していましたが、突然、それ(痛み)がやってきました。また今日棄権でフィニッシュしてしまったことにとても落胆しています」
まさかのアクシデントにファンの多くが心配しているが、本人は軽症を強調している。
全治1週間、プレーには手応え「コート上ではすごくいい感覚でプレーできた」
「1週間で問題なくなると言われています。数日間はリラックスするようにしたいです。(故障は)デュースの場面でバックハンドを打った瞬間に起きました。左臀部です」
手首、足首などのコンディショニングに苦しみ、今度は左臀部に痛みを抱えた。満身創痍の戦いが続く今季は、まだタイトルから見放され、125週続けてきた世界ランクトップ8からも陥落していた。
ウィンブルドンでの前哨戦で悲願のグランドスラム制覇へ向け、不安がよぎるが、日本のエースの表情に悲壮感はない。
「それでも、コート上ではすごくいい感触でプレーできていました。ウィンブルドンに向けて向上していければいいですね」
パフォーマンス自体には確実な手応えを掴んでいる様子で、1週間で全快の見込みだと語っている。
10日後に迫った大一番までに、完璧な状況に戻したいところだ。