「百聞は一見にしかず」という諺がある。インターネットの普及によって情報の取得が容易になった現代だが、誰もが同じ情報にアクセスできるようになったこともあり、現地に赴き、自らの目で情報を得るという方法の重要性はますます増している。(イメージ写真提供:123RF)

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 「百聞は一見にしかず」という諺がある。インターネットの普及によって情報の取得が容易になった現代だが、誰もが同じ情報にアクセスできるようになったこともあり、現地に赴き、自らの目で情報を得るという方法の重要性はますます増している。

 中国メディアの捜狐はこのほど、香川県を旅行で訪れた中国人の自動車ファンが、香川県内の街を観察し、自らで得た情報に基づいて日本の自動車市場を分析する記事を掲載した。

 記事は香川県を訪れて考察した結果が日本全国の現状に適用できるとは限らないと注記しつつも、「どこに行っても最もよく見かけたのは軽自動車」だと説明、軽自動車以外ではハイブリッド車を見かける比率も「極めて高かった」と伝え、こうした路上の光景は「日本の特徴の1つ」と表現した。

 さらに、香川県では中国で人気のSUV車を見かけることは少なく、その代わりに「MPV車」を「どこでも見かけた」と説明。さらに実際の観察に基づき、日本人は軽自動車、ハイブリッド車、そしてMPV車を好むと説明しつつ、軽自動車であれば「非常に狭いスペース」でも駐車可能である点を写真を交えて読者に紹介。また、軽自動車の車内スペースは「比類ないほど」広いと称賛、中国国産メーカーは軽自動車の設計概念から学ぶべきだという見方を示した。

 記事は自動車ファンを自称しており、それゆえ日本では軽自動車が人気であることを以前から知っていたに違いない。しかし日本旅行を通じて、軽自動車の実際の小ささや、その車内スペースの広さ、また狭い場所でも駐車できるという利点を自らの目で確認し、大きなインパクトを受けたようだ。

 現在、中国の各都市では深刻な交通渋滞と駐車場不足が発生しているが、軽自動車を街中で見かけることはほとんどない。軽自動車が売れる素地があるにもかかわらず、軽自動車が普及していないのは、まだ消費者が成熟していないために軽自動車の需要が顕在化していないためとも考えられる。軽自動車が持つ利便性が周知されれば、近い将来に中国でも日本のように軽自動車がたくさん走る姿が見られるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)