ノンフィクション本の新刊をフックに、書評のような顔をして、そうでもないコラムを藤野眞功が綴る〈ノンフィクション新刊〉よろず帳。今回は、自民党と朝日新聞の双方から頼られる「憲法学界の権威」の矛盾を衝く木村晋介『九条の何を残すのか 憲法学界のオーソリティーを疑う』(本の雑誌社)と、日英の法制度に精通する異色の研究者、幡新大実の『憲法と自衛隊 法の支配と平和的生存権』(東信堂)の内容を突き合わ