「約20億円はどこへ?」 FIFAがW杯開催11都市への“約束”を未払いか…… 150億ドルの過去最高収益も新たな火種
FIFAに新たな問題が浮上した。2026年ワールドカップを開催したアメリカの11都市に対し、ジャンニ・インファンティーノ会長が約束していた追加支援金が、いまだ支払われていないという。米『The Athletic』が伝えている。
報道によれば、インファンティーノ会長やFIFA幹部は、大会期間中に複数試合を開催したアメリカの11都市に対し、それぞれ100万ドル(約1億5000万円)を「レガシー支援金」として拠出する考えを繰り返し伝えていたという。
この100万ドルの支援は、昨年のクラブワールドカップでも実施された前例がある。当時、インファンティーノ会長は各開催都市に同額を「レガシー支援」として拠出していた。
一方、FIFAは今大会で過去最高となる約150億ドル(約2兆5000億円)の収益を記録したと報じられている。その背景には高額なチケット価格に加え、スポンサー広告を組み込んだ給水休憩の導入など、新たな商業施策があったとされる。
それだけに、約1100万ドルという金額はFIFA全体の収益規模から見ればごくわずかであり、開催都市への未払い報道は新たな批判を招いている。
開催都市との金銭面を巡る問題は今回が初めてではない。
ワールドカップ決勝など8試合を開催したニューヨーク/ニュージャージーでは、大会期間中にスタジアムへの往復鉄道運賃が通常約13ドルから150ドル超まで高騰したことが物議を醸した。
ニュージャージー州のミッキー・シェリル知事は、「FIFAは大会で約110億ドルの利益を得ながら、ファン輸送には1ドルも負担せず、州の交通機関に4800万ドル(約70億円)の負担を押し付けた」と批判。これに対しFIFAは「開催都市とは長年にわたり輸送計画を協議してきた」と反論したが、シェリル知事は再び「利益を上げながら地元住民にツケを回すべきではない」と応酬していた。
インファンティーノ会長は現在、ワールドカップの商業権を新会社へ移管する構想を撤回したことを受けて謝罪声明を発表したばかり。来年3月の会長選を前に逆風が強まるなか、今度は開催都市への未払い疑惑という新たな問題にも直面している。

