【新華社海口7月21日】中国海南省海口市にある南珍茶楼では夏の盛りを迎え、市民や観光客が地元の伝統演劇「瓊劇(けいげき)」の優美な節回しに耳を傾けながら、ボリュームたっぷりな本場の「老爸茶(ラオバーチャー、お茶と数種類の軽食を楽しむ喫茶文化)」を味わっている。

 南珍茶楼の創業者、顔統吉(がん・とうきつ)さんは「老爸茶も瓊劇も、海南の地に根差した文化だ」と語る。顔さんは、瓊劇の舞台を老爸茶楼に持ち込むことで、多様化する消費者のニーズにより応えることができると考えている。

 老爸茶と瓊劇の深い融合は、革新を重ねて発展する海南の老爸茶文化の姿を鮮やかに映し出す。

 海南省の省級無形文化遺産にも登録されている老爸茶は、絶えず進化、向上してきた。かつての露店や古びた茶店から、次第に現在のようなネットで評判を呼ぶ繁華街の人気店や没入型体験を打ち出す店へと発展し、海南の文化・観光消費における新たな目玉となり、ますます多くの若者や観光客を呼び込んでいる。

 午前10時、南洋建築の街並みが残る海口市の騎楼老街に澄んだ鈴の音が響き、通りの脇に停まっていたピンク色の2階建てバス「老爸茶・海口バス」が出発した。地元の喫茶文化の香りを乗せて走るこの老爸茶バスは、すっかり街の風景に溶け込んでいる。

 「老爸茶+(プラス)瓊劇」や「老爸茶+バス」「老爸茶+南洋の風情」など、次々と生まれる新しいスタイルの「老爸茶」は、シチュエーションの革新から文化の活性化まで、幅広く寄与している。海南の街角に根付いたこの文化的シンボルは、革新を続ける海南文化の活力を示し、地元文化の魅力を伝える生きたサンプルとなりつつある。(記者/周慧敏、郭程)