Instagramで「つめるだけ10分弁当」を発信している母娘料理ユニット「みりんとゆりんの台所」。冷凍おかずのレシピと、母娘の軽快なかけ合いが人気を集め、フォロワーは21万人超。今回は、初の著書を発売したみりんさん(50代)とゆりんさん(20代)に、母娘で続けてきた「朝つくらない冷凍つくりおき弁当」づくりのコツを伺いました。

※ この記事で紹介しているレシピは『母から学んだ冷凍作りおき弁当』(扶桑社刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています

【写真】SNSでバズった大学カボチャ

「実家の片付け」の投稿で感じた母への思い

「みりんとゆりんの台所」としてレシピ投稿を始めたのは、2024年の夏。それ以前は、ゆりんさんがひとりでアカウントを運用していました。

ゆりんさん(以下敬称略):母が体調を崩して部屋が荒れてしまった時期に、“実家の片付け”の様子をSNSで発信していたんです。フォロワーは4.5万人ほどいましたが、続けるうちに、“自分”がなにかをするというより、“母”の生きがいをつくりたいという気持ちが芽生えてきて。

「とにかく母と一緒になにかをやりたかった」と話すゆりんさん。一方で母のみりんさんは、うれしさと同時に、別の思いも抱えていました。

みりんさん(以下敬称略):こんなに多くの方にフォローしていただいているのに、アカウントを削除して再スタートするのはもったいない、と思って反対しました。

それでもゆりんさんの意思は固く、「母はまだ投稿したことがなかったので、『お母さんにはわからないでしょ。私は絶対やりたい』と押しきりました(笑)」と振り返ります。

みりん:娘は一度「やる」と決めたら、なにを言っても聞かないところがあって(笑)。だからきっと突っ走っていくだろうなと思っていました。でも、私のことを考えて“一緒にできること”をやろうとしてくれたのは、本当にうれしかったです。体調も気持ちも弱っていた時期だったので、救われました。

ゆりん:もともと片付けアカウントを続けていくつもりはなかったですし、片付けが終わるころには母の体調も少しずつ回復してきていたので、やめることに迷いはありませんでした。

そうして誕生したのが、「みりんとゆりんの台所」。

ゆりん:昔から母の料理は本当においしくて、なんでも手づくり。私には出せない味だからこそ、たくさんの方に知ってほしいと思ったんです。いろんな思いが重なって、今の形になりました。

娘のゆりんさんが、コンビニランチから「朝つくらない弁当」にたどり着くまで

そんななか、ゆりんさん自身にも大きな変化が訪れます。ちょうどこの時期に転職し、暮らしへの意識が少しずつ変わっていきました。

ゆりん:往復2時間半ほどかけて通勤するなかで、「もう少し暮らしを整えたい」と思うようになったんです。著書『母から学んだ冷凍作り置き弁当』(扶桑社刊)にも書いているのですが、このタイミングでお弁当づくりを始めました。

じつは、ゆりんさんは過去に一度、お弁当づくりに挫折した経験があるといいます。それでも再び挑戦しようと思えたのはなぜだったのでしょうか。

ゆりん:私は朝ギリギリに起きて出社したいタイプなので、朝からお弁当をつくるくらいなら「コンビニで買った方がラクなのでは?」と思っていたんです。最初はラクで、毎日違うものが食べられておいしいと感じていましたが、だんだん栄養の偏りが気になるようになってきて…。

さらに大きかったのが、金銭面での変化でした。

ゆりん:最初は「もったいないから」と、おにぎり2個など500円くらいに抑えていたのですが、気づけばお菓子やスイーツ、飲み物も買うようになって、1日1000円ほど使っていることも。月の食費のなかで占める割合がかなり大きくなっていました。

そんなときに出合ったのが、みりんさんの「冷凍おかず」でした。

ゆりん:母が冷凍していたおかずを、こっそりつめて持っていこうとしているのを見て、「なんだこれ?」と(笑)。最初に教えてもらったのが「大学カボチャ」のレシピ。これは今でも私の大のお気に入りで、毎週つくっています!!

以前の弁当づくりで挫折した原因は、自分に向いていないのに、とにかく“朝”に全部つくっていたこと。この「朝からつくれない」といういちばんの問題が、「チンしてつめるだけ」で解決したのは大きかったのだとか。

ゆりん:栄養のことも考えられますし、やっぱり金銭面も違う。冷凍つくりおき弁当は1食250円くらい。1回のコンビニランチを仮に700円とすると、1か月に20回くらい出勤したとして約1万4000円。一方、お弁当ならば5000円くらいなので、約9000円安くなって、年間にすると10万円以上の差になりますよね。

SNSでも大人気!“カボチャ”をつかった冷凍おかず

今回は、みりんとゆりんの台所さんの著書『母から学んだ冷凍作り置き弁当』より、ゆりんさんが最初に母から教わったという「大学カボチャ」のレシピをご紹介。Instagramでも大バズりしたレシピで、あまじょっぱい味わいがクセになります。

●大学カボチャ

【材料(6号カップ7個分)】

カボチャ 200g
A[砂糖大さじ1と1/3 油小さじ1 水小さじ1 しょうゆ小さじ1/8 塩2つまみ]
いりゴマ(黒) 小さじ2
はちみつ 少々

【つくり方】

(1) カボチャは1〜1.5cm角に切る。

(2) フライパンに、Aを入れて軽く混ぜ、カボチャを重ならないように並べて中火にかける。

(3) フツフツしてきたら弱火にしてフタをし、5分ほど煮たらカボチャの上下を返す。アルミホイルなどでフタをして、さらに3〜4分ほどやわらかくなるまで蒸し焼きにする。

(4) フタを外して火を強め、フライパンを振りながら水分を飛ばす。仕上げにいりゴマ(黒)とはちみつを加える。

<ポイント>

冷凍で保存する際は、小分けトレーを使用。おかずは完全に冷ましてから冷凍し、2週間を目安に食べきるようにしましょう。

※ おかずをつくりおきする際は、清潔な保存容器に入れて保存してください。保存状態によっては傷みやすくなることもあるので、保存期間内であっても早めに食べるようにしましょう

※ 電子レンジの加熱時間は600Wを基準にしています。500Wの場合は1.2倍、700Wの場合は0.8倍を目安に加減してください。機種によって多少差があります

※ 電子レンジやオーブントースターで加熱する際は、付属の説明書に従って、高温に耐えられる耐熱ガラスの皿やボウルなどを使用してください

お弁当づくりは正直大変!だけど今は…

もともと料理自体は嫌いではなかったというゆりんさん。弁当づくりがラクになったとはいえ、「やっぱり面倒くさいという思いは今でも正直ある(笑)」としつつも、気持ちのもち方で大きく変わりました。

ゆりん:これを続けていくうちに少しずつ慣れてきて、休日にまとめてつくっておいて、朝はつめるだけ…というラクさを実感できるようになりました。「いつやるか」という時間の配分が変わるだけで、負担は大きく変わる。前日に「明日はなにを持っていこう」と考えることもなくなりましたし、今は本当になにも考えていません(笑)。朝になってから、そのとき食べたいものを出すだけ、という感覚なので、ぜひマネしていただけるとうれしいですね。