地震でがれきに閉じ込められたとき「まずやるべきこと」。がれきを動かす、大声を出すのはNG
大地震に遭遇したとき、気をつけなければならないのが、がれきや建物内での閉じ込めや避難の際のケガなどの「2次被害」。国際災害レスキューナースの辻直美さんによると、「対策すれば防げるものも多くある」そう。今回、2次被害をできるだけ増やさないために、今すぐできることについて、辻さんに教えてもらいました。
※ この記事は『最強版プチプラ防災』に掲載された内容を抜粋・再編集しています

閉じ込められたときの対処法
自身も被災経験があり、最新刊『最強版プチプラ防災』が発売中の防災の専門家の辻さんによると、がれきに閉じ込められたとき、大声で助けを呼ぶのは体力を消耗する原因になるそう。
防災笛を吹いたり、壁や配管をたたいて周囲の人に存在を知らせましょう。
発災3分後、15分後、30分後、1時間後は必死でやるべきですが、それ以降は1時間に1回にするなど、体力温存のためにペース配分を。
レスキュー隊は音響探知機を使って超音波で音をキャッチするので、壁を手でドンドンたたくより、硬いもので配管など金属製のものをたたく方が見つけてもらいやすくなります。
また、がれきを動かそうとするのはやめましょう。不用意に動かすことで支えがなくなり、大きな家具が倒れてくるなど、被害が拡大する可能性もあります。
常に携帯しておきたい「防災笛」

じつは、助けを呼ぶのに「ホイッスル」はNG。ホイッスルは玉が汚れると音がしないので、がれきに埋もれた状態では使い物にならない可能性があります。
一方、防災笛は肺活量が少ない人が吹いても遠くまで聞こえる点もすぐれています。自分の命が危ないとき、意識がなくなりそうなときでも、ちゃんと自分のことを知ってもらうためのものとして、私は常に携帯しています。
災害時は「足」のケガに注意
地震が起きたとき、食器や窓ガラス、鏡が割れて飛び散るなど、足元が危険な状態になることがあります。部屋中にものが散乱し、ボールペンやハサミ、カッターを踏んでケガをすることも。耳かきが足を貫通したという話も聞きました。
普段であればたいしたことがないケガも、災害時には一大事。足が痛くて、避難しようにも歩けなくなるという事態も考えられます。治療を受けたくても、病院が開いていない可能性も。
避難する際や部屋を片付ける際には、足にケガをしないように細心の注意を払う必要があるのです。
部屋に靴を置きたくない人におすすめの「新聞足袋」
部屋に革製の丈夫なスニーカーを置いておくのがベストですが、心理的に抵抗があるという人も多いので、そうした人には「新聞足袋」をおすすめしています。朝刊サイズの新聞紙が3枚あれば、「新聞足袋」をつくり、足元の安全を確保することができます。
靴はイヤでも新聞なら部屋に置けますよね? 強度を上げるためにスリッパや靴の上から履くことも可能です。慣れれば数分でつくれるので、日頃からぜひ練習しておきましょう。
新聞足袋のつくり方

新聞足袋で使用するのは、片足につき、朝刊サイズの新聞紙を3枚分。補強するためにガムテープなどがあると便利。
つくり方は以下のような手順になります。
1:新聞紙を広げ3枚重ねる。短い辺が手前にくるよう床に置き5cm幅に1回折る。
2:1の5cm幅に折った部分の中央に足首をのせ、新聞紙をアキレス腱に巻きつける。
3:足の形に添うように新聞紙を左右交互に1回ずつ折る。これが「タケノコ折り」。
4:隙間があかないよう形を整え、もう一度新聞紙を巻きつけるように折る。
5:新聞紙の先の部分も折り返していく。
6:最終的に全体が足の幅ぐらいになるように形を整えていく。
7:6をつま先から1cmぐらいあけた位置で後ろに折り、かかとのほうに曲げていく。
8:形を崩さないように気をつけながらタケノコ折り部分を少しゆるめ、一度脱ぐ。
9:8のうしろにはみ出している部分を生かして、かかとの部分に折り込む。
10:折り込むときは、かかとから足首にかけての部分が少し高くなるように調整する。
11:余った新聞紙があれば長方形に折り、二重底になっている部分に入れると補強に。
