(左から)安達祐実、森田望智、山崎育三郎、岡田将生、中井貴一、寺島しのぶ、野呂佳代

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 10月17日より放送がスタートするテレビ朝日系木曜ドラマ『ザ・トラベルナース』の制作発表会見に、岡田将生、中井貴一、山崎育三郎、森田望智、野呂佳代、安達祐実、寺島しのぶが登壇した。

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 『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)シリーズの生みの親である脚本家・中園ミホによる痛快医療ヒューマンドラマの続編。岡田&中井が演じる最強ナイチンゲールコンビが、2年ぶりに帰ってくる。

 会見冒頭、「足元が悪い中……あっごめんなさい、言っちゃった!」と焦る岡田。事前に野呂から“その挨拶をするから”と言われていたようで、野呂は「一生忘れません」と恨み節。

 その後もキャスト全員が「足元が悪い中……」と挨拶するなど笑いに包まれる中、あらためて岡田は「日々楽しく、嘘のないようにドラマ作りをしています」と報告。中井は「岡田将生という俳優が、この2年の間にものすごく成長しているのを感じる。人間として経験したことや成長したことがそのまま役になって出てくるということを、楽しみながら芝居させてもらっています」と話した。

 山崎と森田は今作から新加入。ミステリアスな新院長を演じる山崎は「監督から『カラーコンタクトを入れてほしい』と言われまして」と役作りについてコメント。実はこの日もカラーコンタクトを入れていると聞き、まじまじと見つめた岡田は「お芝居してる最中には、前のいっくんと目の色が違うって気づいたけど、今は光の加減なのかわからない」とふだんの関係性を覗かせる。

 新米ナース役の森田は「初めはセリフが一言二言だったので、みなさんのチームワークの中で逆に緊張してしまった」と打ち明け、それでも「本番前に貴一さんが『間違えてもいいから、この現場ではどんどん挑戦していこうね』と声をかけてくれて、一気にリラックスできました」と感謝した。

 印象的なシーンを聞かれた寺島は「お医者様の巡回シーンがクランクインの日だったんですけど、速度が速くて全然ついていけなかったんですよね(笑)。男子と女子の差なのか、老いなのか。ちょっと切なくなった」と本音を吐露。安達は食事シーンが多いといい、「難しくもあり、日常の雰囲気が出やすくもある場面なので、楽しみながら。時々、喉につかえるのを我慢しながら」と笑顔を見せた。

 一方、「私は『そんなにいっぱい食べなくていいよ!』って心配される」と野呂。寺島曰く「1のときは、まだあまりドラマとかに慣れていらっしゃらなかったので本当に一生懸命で、テストのときから全部食べていて。気づいたら、見るからに大きくなっていた」そうで、野呂は「お仕事として(よくない)ね、と。食べる役だからまぁいいか、ということになりましたが、今回は阻止したい。お恥ずかしいっ!」と笑わせた。

 岡田が見どころと話したのは、初日に撮影が行われたという歩と静の冒頭シーン。岡田は「中井貴一さんは大先輩なので、2年前、僕こんなに口悪かったかなと不安になった」とし、「貴一さんが『それだそれだ』という顔をされていたので、その顔に安心しながら。すごく大変だったけど、見ごたえのあるシーンになっていると思う」と呼びかけた。

 前作を経て、医療従事者から声をかけられることも増えたという岡田と中井。歩役の岡田は「『まさか歩ちゃんに採血をできる日が来るとは思いませんでした』って」と笑い、静役の中井も「大概、採血のときが多いんですよ。マンツーマンになる瞬間なので、そのときに『ちょっと血管出にくいですね、静さんっ』とか」と同調する。

 さらに岡田は「医療従事者の方に寄り添いながらドラマを作っているので、みなさんに共感してもらえるような、あったかいドラマにしていけたら」と思いを述べ、中井は「『ザ・トラベルナースを見て、感動して看護学校に入ってきた子がいるんですよ』というお話も聞くので、そういう一端も担えたら」と意気込んだ。

 会見では、観察力を試すゲームも実施。「中井貴一が今、食べたいおにぎりの具は?」というお題に、“鮭”をあげた岡田が「貴一さんはすごく周りを見ている方なので、みなさんに合わせるためにシンプルなものなのでは」と語ると、「ちょっと変えてもいい? ストーリーをつけられると、ものすごくプレッシャーがかかる」と中井。ちなみに正解は「スパム」で、「海外に行ったときには必ず食べる。スパムおにぎりが一番好き」と意外な一面を明かした。

 続くお題は「岡田将生が今、一番気になっていること」。山崎は「リアリティーショー」、野呂は「大丈夫、ウケてる、パーフェクト」と、会見における自分の見え方を気にしているのではと予想する。そんな中、中井は「この記者発表で『番組の成功です』って言える主役じゃないと。願いも込めて、こう答えてくれるだろうと。岡田将生の人間の根幹ですよ」とフリ(?)はバッチリ。

 岡田は「まず一言いいですか? 僕はこのドラマをとっても成功したいと思っています。そこは忘れないでください」と前置きしつつ、ボードに書かれていたのは「今この部屋にいる皆さんが、楽しくいてくれているか」。会見を盛り上げたいという優しさから来る回答だが、中井からの「そこでリアリティーショーだったらおもしろい。なんか中途半端」というダメ出しに、岡田は平謝り。ユーモラスなやり取りに、会場中が大爆笑だった。(文=nakamura omame)