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リニア中央新幹線のトンネル工事が原因とみられる地盤沈下などが確認されている岐阜県瑞浪市。

【写真を見る】「被害を少なくしてほしい」扉が閉まりにくくコンクリートにひび…募る不安 リニア工事が原因とみられる地盤沈下 JR東海の家屋調査はじまる

JR東海は18日から現地で家屋調査を始めました。

JR東海が岐阜県瑞浪市大湫町で行った調査では、井戸などの水位低下が14か所、地盤沈下が12か所確認されています。

影響は一般家庭にも…。

(大内延男さん)
「(扉の)締まりがちょっと、ゆがんだのか分からないけど、傾いている」

トンネル工事現場の近くに住む大内延男さん(83)。

ことし7月ごろから2センチほど敷地の片側が下がり、扉が閉まりにくくなったり、コンクリートにひびが入ったりと、地盤沈下が原因とみられる影響が出ているといいます。

(大内延男さん)
「ここが、ものすごく(地盤)沈下してしまった。15センチくらい」

浄化槽の周りの土が沈み込み、コンクリートの側面がむき出しになっています。

大内さんは、今のところ生活に支障はないと言いますが、今後も地盤沈下が進むのではないかと不安に感じています。

(大内延男さん)
「(工事は)取りやめようなんて言っても止まるものではない。被害を少なくしてほしい」

調査でトンネル工事の影響を見極め

JR東海によりますと、大湫町の一部の住民からは「地盤沈下で田んぼへの影響も心配」「最終的には補償の話になることも致し方ないと考えている」などの声が上がっているということです。

こうした声を受け、JR東海は18日から周辺の約60世帯の一般家屋の調査を始めました。

18日午後、大内さんの自宅にも調査が入りました。

調査員は壁の高さや家の傾きを調べていました。

こうした調査を通じてリニアのトンネル工事の影響について見極めたいとしています。

(大内延男さん)
「あまり心配はしていないけど、調査をしてもらった方が安心。これから(工事が)進行して、どういう変化が出るか出ないかが問題」

JR東海は19日、地表面の測定結果や今後の家屋調査に関する2回目の住民説明会を開きます。