推薦人が誰か知らなかった!?(C)日刊ゲンダイ

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 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る前代未聞の裏金事件が発覚した際、記者会見や衆参両院の政治倫理審査会に出席した国会議員がそろって連発していたのが「秘書に任せていた」との逃げ口上だった。

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 常識的に考えて、数十〜数千万円にも及ぶ多額なカネの扱いについて議員本人が一切の経緯を知らないはずがない。国民世論はそう怒りの声を上げていたのだが、どうやら自民党では後ろめたいことが起きると、「他人のせい」「自分は知らない」というのが党是、常套句のよう。27日投開票の総裁選に出馬している高市早苗経済安全保障担当相(63)のテレビ発言もそうだ。

 高市氏は17日夜に放送されたTBS番組で、裏金事件で役職停止処分を受けた議員が自身の推薦人に含まれていたことについて、こう釈明したからだ。

「どの方を入れるかは選対、チームに任せた。翌日の新聞(を読む)まで(自分は)知らなかった」

■高市氏は裏金事件をすでに終わったことと捉えている?

 高市氏の推薦人20人のうち、裏金議員は13人。総裁選前、TV報道などでは、各候補が推薦人集めのために東京・永田町の議員会館事務所などを奔走。一部屋ずつ回り、議員や秘書に懸命に支持を呼び掛けていたはず。

 そうやって苦労しながら集めた推薦人の6割余りが裏金議員だったとは知らなかった、との言い訳は信じられるのか。そもそも「チーム」とは一体何なのか。極論すれば、高市氏は「チーム」が集めてきた推薦人について、その素性を全く知らなかったと言っているに等しいだろう。

 さらに高市氏は「『裏金議員』という言い方は正しくない。説明を尽くされた方もいる」と開き直りとも受け取れる発言もしていたが、全くと言っていいほど説明していないから、国民はいまだに不信感を募らせているのではないか。そして、この認識もまた、高市氏が裏金事件をすでに終わったことと捉えている証左だろう。

 SNS上では《さすがに「誰が推薦人かは知らん」はないだろ》《またか。呆れるな。この言い訳》《平然とシラを切るこの姿。これが自民党クオリティー》といった声が上がっている。

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 保守系、右派からのに人気が高い高市氏。●関連記事【もっと読む】では『高市早苗氏の猛追に旧統一教会が見え隠れ…熱心な信者がXで「サナエ一択」を大拡散』【さらに読む】では『高市早苗が総裁選で猛追!「選挙の神様」が陣営に加勢 都知事選で石丸伸二を2位に押し上げたプランナー』を取り上げている。