サカナAIのロゴ。赤いサカナは他とは違う独自路線をすすむという会社の姿勢を表している=同社提供

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 生成AI(人工知能)開発のスタートアップ企業、サカナAIが17日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など3メガバンクや第一生命などの日本企業10社から出資を受けたと発表した。

 米半導体大手エヌビディアからも資金調達したばかり。創業わずか1年の「ユニコーン」(評価額10億ドル超の未上場企業)が、国内外で注目を集める理由とは――。

サカナAIの創業メンバー。左からデイビッド・ハ最高経営責任者、ライオン・ジョーンズ最高技術責任者、伊藤錬最高執行責任者=2024年1月17日、都内、村井七緒子撮影

 MUFGの亀沢宏規社長は、「(サカナAIの)高い技術力と革新的なモデル開発手法の活用により、MUFGのAI戦略がより一層高度化することを期待している」とのコメントを出した。AIやデータ活用に積極的な金融業界にとって、サカナAIは強力な助っ人になりうる。

 今回、サカナAIが日本勢から集めた資金は100億円規模とみられ、NECや富士通、KDDI、伊藤忠グループなども名を連ねる。8月にはエヌビディアのほか、米オープンAIにも出資した米ベンチャーキャピタルなどからも出資を受け、合計で約300億円を調達した。

 サカナAIが国内外の期待を集める理由は、優れた人材と開発手法の革新性にある。