打率2割台で復調の兆しが見えず 不振の吉田正尚、ついに電撃トレードを求める声も「放出しよう。年俸削減が劇的に進む」

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レッドソックスでシビアな2年目を過ごす吉田。(C)Getty Images

 いまだ復調の兆しが見えてこない。レッドソックスの吉田正尚だ。

 メジャー2年目は苦境が続いている。現地時間4月28日のカブス戦に出場した後に左親指付け根痛で負傷者リスト入りした吉田は、今月11日に約1か月半ぶりに戦列復帰。そこから9試合で打率.118(34打数4安打)、長打は二塁打1本のみと、いまだ本調子を取り戻せずにいる。

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 何よりも打撃での結果を求められる指名打者。ゆえに吉田の現状には、周囲からも厳しい声が集まっている。米ラジオ局『WEEI』のレッドソックス専門番組「Play Tessie」は、「マサタカ・ヨシダを(守護神)ケンリー・ジャンセンとセットでトレード放出しよう」と断言。シーズン打率.228、2本塁打、長打率.316と精彩を欠く現状に「トレードができれば、ヨシダの分も含めて年俸削減が劇的に進む。そしてメンバー構成にもフレキシビリティーが生まれる」とチームスカッドの精査を求めた。

 オリックス時代は外野手としてプレーしていた吉田は、昨季こそ守備機会を得ることもあった。ただ、左翼で出場した85試合でのDRS(同じポジションの平均的野手と比べて守備で何点防いだかを示す指標)は「−4」。文字通り平均以下の値を記録。そうした影響もあり、今季は1試合しか守っていない。

 ゆえに役割は限られており、やはり打撃でアピールしていく必要性がある。もっとも、本人も「最悪の契約のひとつ」(米メディア『DraftKings』)という逆風が集まる現状を理解している。地元メディア『MASS Live』の取材に応じた吉田は、「怪我をしてしまったのは残念ですけど、これが現実ですよね」と語り、「自分のスイングを取り戻すために、毎日できることをすべてやって、ここから上がっていくだけ」と誓った。

 レッドソックスとは約3年の契約を残す吉田。それだけに打撃で声価を上げられていない現況ではトレード市場でもめぼしい買い手は付きにくい。ゆえに「良い打席は増えてきている。打ち始めるのは時間の問題だ」と評価するアレックス・コーラ監督をはじめとする球団首脳陣としても今夏は「残留」が基本路線ではあるはずだ。

 いずれにしろ、シビアな空気を一掃するべく、30歳のスラッガーに求められるのは「結果」。今、間違いなく真価を問われるフェーズにある。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]