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格闘技のメジャー団体「K-1」の全日本大会で大分県中津市の中学3年、倉田大珠さん(14)が優勝を果たしました。家族の後押しを受けながらプロを目指す若き格闘家の1日に密着しました。

【写真を見る】K-1中学生チャンピオン倉田大珠選手「同い年には絶対負けない」 卒業後はプロの道へ 8人家族の格闘技一家

K-1チャンピオンに友人も仰天

中学3年のキックボクサー、倉田大珠さん(14)。5歳のころ、自宅近くのジムでキックボクシングを習い始めました。

小学3年生のときに福岡県の強豪ジムに移籍したことをきっかけにメキメキと上達。6年生で初めて出場した「K-1」の全日本大会で優勝しました。さらに、今年3月の全日本大会でも得意の左ストレートと間合いを見切る軽やかなディフェンスで勝利を重ね、2回目の日本一に輝きました。

倉田大珠さん:
「セコンドの声も聞こえて落ち着いて自分が思った通りに試合が進められた。ストレートの威力とスピードは絶対同い年には負けてないと思っている」

通算の対戦成績は38戦23勝(3KO)で、中学校に進学してからは、1歳年上の選手に2敗を喫したのみ。 運動神経は抜群で、倉田さんが通う中津市立緑ヶ丘中学校のスポーツテストでもトップクラスの成績でした。

(担任の先生)「たまに頭をぽんぽんとしようと思って手を伸ばしたらシュッと避けるんですね。その瞬間にやってるなと思ったりします」

(友人)「優勝を最初に聞いたときはびっくりしました!あのKー1ですよ」「みんなをまとめるリーダー的な存在です」「自転車でこけたときに笑いながら『大丈夫』って言ってくれて…笑うのはいらないけど、優しくて水を買ってきてくれました」

中学卒業後はプロの道へ

この日、学校から帰宅すると倉田さん宛ての配達物が届いていました。

倉田大珠さん:
「K-1王者のベルトです。目指している団体なので他のベルトよりも特別感がありますね」

倉田さんは、6人きょうだいの3番目に生まれ、両親の計8人で暮らしています。父の智晴さんと兄と姉、弟2人もキックボクシングを経験している格闘技一家です。

福岡のジムに通う週末以外はほぼ毎日、兄弟と一緒に練習。およそ5キロのランニングとダッシュを終えると、自宅の敷地に建てたプレハブでトレーニングに励みます。

(父・智晴さん)「すごく真剣ですね。本人がやりきったというところまでやって、続けてよかったと最後に言ってくれればもうそれでいいかなと思います」

中学卒業後は格闘技に専念してプロの道を目指す倉田さん。目標にしている選手は同じジムに所属し、K-1のトップ戦線で活躍する朝久兄弟です。2人のサインに囲まれた自宅の練習場で牙を磨きながら大きな目標を見据えています。

倉田大珠さん:
「16歳になったらすぐにプロデビューしてK-1で勝ち続けて世界チャンピオンになるのが目標です。福岡のジムにも連れてってくれたり、練習場所も用意してくれたりして、すごくありがたいなと思っています。K-1の世界チャンピオンになって家にベルトを持って帰ってきて見せたい」

家族に支えられながらプロ格闘家を志す中学生チャンピオン。世界一への過酷な挑戦にも覚悟は十分です。