(写真:時事通信)

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5月24日、自宅で転倒し、大腿骨骨折で現在は治療に専念している林家木久扇(83)。同じく『笑点』メンバーの三遊亭円楽(71)も『読売新聞』5月26日付のWEBインタビューで、肺がん闘病のために「月単位で生きている」と告白している。

’18年夏に見つかった肺がんが翌年再発。脳とリンパ節にも転移し、脳腫瘍にはガンマナイフという放射線治療を受けたという。キイトルーダという最新の免疫療法薬を毎月続けることで、脳転移はなくなり、リンパ節の転移も縮小したそうだ。今は4日働いて3日休むペースだという。

《年子の兄貴はすい臓がんで68歳の時に亡くなった。闘病中もゴルフをやったり、うちに来てマージャンをやったり、飲める時には飲んで遊んだりしてました。ある時、『あんちゃん、大丈夫かい?』って聞いたら、『お前、大丈夫なわけないよ。忘れるためにやってんだよ』って。その気持ち、今はすごくよくわかる。病気を忘れるためにも高座はいいですね》(前出・WEBインタビューより)

満身創痍の『笑点』メンバーたち。現在、レギュラー出演者の平均年齢は66.6歳だ。

「収録の舞台裏では看護師が常に待機しています。万が一に備え、ADやスタッフにも、敏速な行動ができて体力のある人材をそろえています」(日本テレビ関係者)

“不測の事態”に備えてまで番組を続ける理由は、同局の看板番組だからだ。

「最高視聴率が40%を超えた時期もありましたが、若手だった春風亭昇太師匠(61)が司会に選ばれ、林家三平師匠(50)が新レギュラーで参加した’16年6月ごろから内容が軽めになり、最近では視聴率は13%台を前後しています。一時、10%を割ったときには、局内で緊急会議が開かれたそうです」(前出・日本テレビ関係者)

■今後は乃木坂46のように定期的に入れ替えを…

就任当初は独身だった昇太も、’19年10月に18歳年下の元タカラジェンヌと結婚。独り身ネタでいじられなくなったことも視聴率に影響しているという。5月9日に放送された『笑点』55周年企画では、昇太に代わって円楽が3年ぶりに司会を務めた。

「前回の円楽師匠の司会が好評で視聴率もよかったので、もう一回やることになりました。 実は“昇太師匠を司会に固定し続けないほうがよいのでは”という声が局内に出てきていて、今後、ほかのメンバーが不定期に司会を務めることもあると思います」(前出・日本テレビ関係者)

とはいえ、木久扇や円楽などのベテラン勢は昇太に「視聴率のことはわれわれがついているから心配するな!」と励ましているという。

「昇太師匠からすれば、『先輩たちの体調のほうが心配!』と苦笑いしていました。本番前にまず昇太師匠は先輩たちの顔色をチェックしていますからね。『笑点』の高齢化は本当に問題になっているんです」(前出・日本テレビ関係者)

今後の存続に向け、番組では世代交代計画が進んでいるという。

「乃木坂46などのアイドルグループのように定期的なメンバーの入れ替えを検討しています。ただ、『笑点』は長年のファンも多く、新メンバーは単なる人気だけでなく、お茶の間になじみのある方が好まれます。そこで、ベテランメンバーの方々がまだ元気なうちに、彼らの“2世”が第一候補としてあがっているんです。

木久扇師匠には木久蔵師匠、三遊亭好楽師匠には王楽師匠、円楽師匠には一太郎師匠がそれぞれ頑張っているので、番組前半の演芸コーナーに出演させたり、大喜利に父親の代理で登場させたりして、世代交代を加速させていきたいようです」(前出・日本テレビ関係者)

昇太も今の『笑点』は「演芸番組」ではなく「ドキュメンタリー番組」と公言している。令和の『笑点』は今後、われわれにどんな人間模様を見せてくれるのだろうか――。