「ナダルの後継者になる」。ナダルの元コーチも絶賛するスペインの逸材

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現時点でグランドスラム20度の優勝を誇るラファエル・ナダル(スペイン)。そのナダルを幼少期から2017年まで指導した彼の叔父であるトニ・ナダル氏が、「ラファエルの後継者になる」と絶賛する10代の選手がいる。それが現在17歳で世界141位のカルロス・アルカラス(スペイン)だ。

アルカラスは2020年2月に当時16歳・世界406位で出場した「ATP500 リオデジャネイロ」の本戦1回戦で、同郷のアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を7-6(2)、4-6、7-6(2)で撃破。世界のテニスファンを驚かせた。更にツアー再開後は、約2ヶ月の間にチャレンジャー大会で3度の優勝を飾っている。17歳5ヶ月でのチャレンジャー大会3タイトルは、リシャール・ガスケ(フランス)に次ぐ2番目の若さだ。


トニ氏は、スペイン紙のエル・パイスに寄せたコラムで「アルカラスはスペインテニスの大きな希望だけではなく、自然とラファエルの後継者になる」と語った。


「彼のプレーを初めて見たのはラファエルのアカデミーで行われた大会で、その日は敗れたものの、彼の将来は非常に明るいと思った。でも私の友人でもある彼のマネージャーには、過剰なプレッシャーを与えたと叱責されたよ」


当然アルカラスは今後、偉大な先輩であるナダルと比較されながらキャリアを過ごすことになるからだ。ただトニ氏はこのプレッシャーは彼にとって必要なことであると共に、彼はこれに対処できるとみている。


「彼はそのプレッシャーとプレーへの賛辞と期待に対応できる頭の持ち主だと思う。彼は偉大な選手になるために必要な条件の多くを持っている」


ATP(男子プロテニス協会)も彼がチャレンジャー大会で3度目の優勝を果たした際、「アルカラスほど、若くしてベテランのような冷静さと成熟さを発揮できる選手はほとんどいない。特にプレッシャーがかかる場面で、冷静にプレーしている」と、プレーだけではなくそのメンタルについても称賛していた。


そのアルカラスは初のグランドスラム本戦を目指し、現在「全豪オープン」予選に第21シードでの出場中。現地10日には1回戦を突破した。


(テニスデイリー編集部)


※写真は2020年「ATP500 リオデジャネイロ」でのアルカラス
(Photo by Buda Mendes/Getty Images)