井上尚弥【写真:荒川祐史】

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4月に対戦予定だったライバルの母国フィリピン紙が井上の動向に注目

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)は31日(日本時間11月1日)にWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)と対戦する。モンスターのラスベガス上陸戦について、当初対戦予定だったWBO同級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)の母国紙も熱視線。「マロニーを倒せば、イノウエはカシメロと戦うしかない」と動向をクローズアップしている。

 井上のラスベガス上陸戦に注目を寄せているのは両者の母国、日豪ばかりじゃない。フィリピンからも熱視線が注がれていた。「イノウエは“モンスター”の勝ち方を求めている」との見出しで特集したのは、フィリピン地元紙「マニラ・タイムズ」だ。

 当初は4月にWBO同級王者カシメロとの3団体統一戦が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で流れ、井上はマロニーと対戦することに。記事では「イノウエはマロニー戦というスマートな賭けに出た。素晴らしい戦いをして、勝利したとしても多くの人に説得力のあるものにはならないかもしれない」と記している。

 これまでカシメロは試合が流れた後も井上を再三挑発をしてきたが、記事では「イノウエはここまで、カシメロについては比較的、サイレントを貫いている」と指摘。「しかし、もしマロニーを相手に素晴らしい勝ち方をしたならば、カシメロについて口を開くかもしれない。マロニーを倒したらイノウエにはカシメロと戦うしかないのだ」とした。

「イノウエのプランは明らかだ。マロニーを倒し、自分が未だモンスターであることを証明する。そして、カシメロという厄介な相手に挑むという計画である」

 このように記し、マロニー戦に圧勝したら母国の王者に再び照準を定めるだろうと予測している。米リング誌のパウンド・フォー・パウンド(PFP)で2位にランクされる井上。その動向に同級のライバルの母国紙も興味を示している。(THE ANSWER編集部)