最後まで選手を鼓舞し続けたモンゴル代表のワイス監督。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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[カタールW杯・アジア2次予選]日本 6-0 モンゴル/10月10日/埼玉スタジアム2002

 力の差は歴然だった。

 開始20分までは何とか持ちこたえたものの、FIFAランク183位のモンゴルと31位の日本とでは、埋め切れない差があった。22分に南野拓実のヘッドで先制を許すと前半だけで4失点。後半も一方的に押し込まれ、0-6で完敗を喫した。

 試合後、会見場に現われたミヒャエル・ワイス監督は、こう試合を振り返った。

「日本に『おめでとう』と言いたい。最大限の力は発揮したと思う。できるだけコンパクトにして、前半20分まではよく守ったが、1点を取られた後は、熟れたリンゴが木から落ちるように失点を重ねてしまった。前線は何もできなかった」

 とりわけ、「(日本の)右サイドの攻撃が速くて食い止められなかった」と語り、「伊東(純也)はスーパーで、酒井(宏樹)もタッチライン際を上がってくると、どうにもできなかった」と脱帽した様子だった。ただ、後半に「能力が高い」という右SBのドゥグルーン・アマラーを左に回して手当てをし、「後半の守りは良くなった」と手応えを口にした。
 
 妻は日本人女性で、2001年から04年まではゲルト・エンゲルス監督率いる京都パープルサンガでアシスタントコーチを務めるなど、縁が深い日本について、「モンゴルとは、ポルシェとトヨタの小型車ぐらい差がある」と表現したドイツ指揮官。

「厳しいレッスンだった」と言いつつも、全力を尽くした選手たちの出来には「満足している」と称え、清々しい表情で会場を後にした。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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