体温や機器排熱から効率良く電気を生み出す技術
顔料の一種である化合物「プルシャンブルー類似体」を正極、負極に使う。同化合物の起電力の温度係数が、材料組成により大きく異なる特性を利用する。温度変化により両極間の電圧に差が生まれ、電力を得られる。
今回、組成の異なる2種類のプルシャンブルー類似体を各極に使い、イオン電池型の試作セルを作った。28度Cと50度Cの温度サイクルで実験した結果、起電力は約30ミリボルト。熱効率は約1%で、理想の最大効率を示す「カルノーサイクル」における理論効率の11%にあたる。熱電変換の効率は高いといえる。
成果はキヤノン財団の研究助成プログラム「産業基盤の創生」によるもの。デバイス全体の温度を変えることで熱電変換するため、生体発電に使える程度の薄膜化や小型化も容易だ。
従来の半導体の熱電効果を利用した熱電変換はデバイス内部での温度差が必要で、小型化は難しかった。
