ここ数年、「ごはん」をよりおいしくいただくためのこだわり調理家電として話題なのが「精米機」です。実はお米は水分を13〜14%も含む「生鮮食品」。そのため、精米後から米表面の酸化(脂肪酸)はどんどん進み、1週間で味も栄養価も低下。1か月後には、脂肪酸の含有率は1.7倍にもなるそう。酸化した米は味が悪くなるだけでなく、酸化した食品は一般的に体によろしくないとも言われています。そこで、自宅で食べたいときに自由に精米できる精米機が注目を集めているというわけです。

味へのこだわりや健康面への配慮から注目を集めている家庭用精米機。売れ筋モデルは1〜2万円台と、比較的入手しやすい価格帯

精米機で何ができる? どんな種類がある?

精米機とは読んで字のごとく玄米を精米する機械ですが、なぜ、わざわざ自宅で精米を?と思う方もいるでしょう。先に述べたように精米した米はどんどん酸化が進むため、美味しく食べるためには「精米後1週間程度」が消費目安だそう。でも、ぬか層で覆われた玄米の状態のまま保存しておけば、米はほとんど酸化しない。つまり、美味しくいただくには、玄米の状態で保存し、炊飯の都度精米するのがベストなのです。

精米前のお米「玄米」(籾殻もみがらを取り除いた部分)。いわゆる「ぬか」と呼ばれる果皮、種皮、糊粉層に覆われています

精米後のお米をスーパーなどで購入する場合は「精米日」をチェックしましょう。お米が美味しくいただける期間の目安は、精米後から1週間

栄養面においても精米機の役割は見逃せません。玄米から白米に精米する際に取り除いてしまうぬか層や胚芽は、ビタミンやたんぱく質を多く含む“栄養の宝庫”。すべて取り除いてしまうのはもったいない。しかも最近の家庭用精米機は、好みに応じて精米の段階を選べるようになっているものが多く、たとえば、食感の好みや料理に合わせて、また、胃腸への負担を考えて、など調整することが可能です。

「Bisen 〜美鮮〜 YE-RC41」(山本電気)で精米したお米のサンプル。上段左から「玄米」「白米」「上白米」、下段左から「2分つき米」「3分つき米」「4分つき米」「5分つき米」「6分つき米」「7分つき米」「8分つき米」。本製品ではこのほかに「無洗米」「再精米」などのコースもあります

ちなみに、家庭用精米機は主に「かくはん式」と「圧力式」の2つの方式があります。

かくはん式は、精米カゴの中の玄米を「かくはん羽根」で回転させ、米同士をこすり合わせて精米する方式で、コンパクトで価格が手ごろという点で人気があります。精米時に温度上昇が少なくお米が劣化しにくいのですが、お米が少し欠けてしまう場合もあります。いっぽうの圧力式は、圧力をかけて玄米同士をこすり合わせて精米する方式でのため温度度上昇しやすくお米に負担がかかりやすいのですが、半面、お米の欠けが比較的少なく、また、かくはん式モデルに比べ大量のお米を一度に精米できるため、コイン精米やお米屋さんではこの方式の精米機が採用されていることが多いです。ただ、かくはん式に比べ本体サイズは大きくなります。

かくはん式精米機「Bisen 〜美鮮〜 YE-RC41」(山本電気)。サイズがコンパクトで構造もシンプルです

かくはん式精米機「Bisen 〜美鮮〜 YE-RC41」(山本電気)。サイズがコンパクトで構造もシンプルです

圧力式精米機「BT-AF05」(象印)。サイズはかくはん式より大きめで、ややお手入れがしにくい構造のものが多い

次ページでは、人気の精米機をピックアップ! 最新モデルは高価なDCモーターを採用したものや精米具合をマイコンで制御するもの、センサーで精米具合をチェックするものなど、実はかなりハイテクなんです。

人気の精米機をピックアップ!

ここでは、価格.comで人気の家庭用精米機をピックアップしてご紹介(2016年11月15日現在)! 精米方式やどんな精米コースがあるのか、また、サイズなどを比較チェックして、ライフスタイルに合う1台を見つけてください。炊飯器と違い“使うときに出す”という方も多いはず。重さや取っ手の有無などもチェックするとよいでしょう。

コストパフォーマンスに優れた人気ナンバーワンモデル
ツインバード「精米御膳 MR-E520W」

「精米御膳 MR-E520W」は、その手ごろな価格と性能のバランスのよさから、現在「価格.com精米機 人気売れ筋ランキング」で1位にランクする人気モデル。突出した機能はないものの、白米だけでなく好みに合わせてて選べる「分つきモード」や、白米と比べて米の胚芽部分をできるだけ多く残せる「胚芽モード」、好みに合わせて追加精米できる「加精米モード」、精米から時間が経って酸化してしまった白米の表面を磨き落す「米みがきモード」など、必要十分のコースを備えています。機能面では、米をやさしくまぜる独自のかくはん棒により空気を巻き込みながら磨くため、米の温度上昇を防ぎ劣化を少なくするように工夫されているのだそう。“まずは、精米したての米の美味しさを気軽に味わってみたい”という方にうってつけのモデルといえるでしょう。

精米方式はかくはん式。本体サイズは、195(幅)×265(奥行き)×235(高さ)cmとコンパクト。重量は3.3kg

精米方式はかくはん式。本体サイズは、19.5(幅)×26.5(奥行き)×23.5(高さ)cmとコンパクト。重量は3.3kg

精米可能容量は、1〜4合。精米コースは、「白米」と「3分/5分/7分」の分つき米、「白米磨き」「胚芽米」から選択可能。一度精米してから時間が経った米の表面を磨く「白米磨き」や、もうちょっと磨きたいときに使える「追加精米」も搭載。操作部がタイヤル式で直観的に扱えるのも◎

“モーターの山本電気”が開発したDCモーター搭載
山本電気「Bisen 〜美鮮〜 YE-RC41」

山本電気といえば知る人ぞ知るモーターの老舗。その山本電気が2012年に発売した精米機が、性能の高さからヒット。これが家庭用精米機が市民権を得たきっかけといっても過言ではないでしょう。最新モデルであるBisen 〜美鮮〜 YE-RC41も、独自開発のDCモーターと回転数を自動で制御する独自のシステムを搭載し、その評価は変わらず高く、人気モデルとなっています。この技術により、食感を左右する米欠けを最小限に抑え米の水分蒸発や温度上昇を防ぐことができ、また、業界最速(同社調べ)となる2分30秒での精米が可能。この早さでありながら、特許技術の「かくはん羽根」と「3段階回転制御」で、旨みの原点である米の“糊粉層を残した白米精米率”を他メーカーとは一線を画すレベルで実現。実は同社は、かくはん式家庭用精米機日本1号機を生み出しているのです(1998年)。そこから培われた技術とノウハウが、この成功につながっているといえそうです。

精米方式はかくはん式。本体サイズは、20(幅)×23.5(高さ)×30.7(奥行き)cm。重量は3.7kg

精米方式はかくはん式。本体サイズは、20(幅)×23.5(高さ)×30.7(奥行き)cm。重量は3.7kg

精米可能容量は、1〜5合。精米コースは豊富で、上白米、白米、2分〜8分つき米の計9段階から選択可能。「胚芽モード」や、「胚芽白米仕立て」、一度精米してから時間が経った米の表面を磨く「再精米モード」、「無洗米モード」も搭載

玄米の表面にキズを入れる「やわらか玄米」コースが画期的
タイガー「精米器 RSF-A100」

健康によい玄米は、美味しく炊くのに少々手間がかかるのが難点。浸水時間が長く、また炊飯にも時間がかかります。また、好みの問題でもありますが、白米に比べ口当たりがよろしくないためさほど好きではないという人が多いのも事実。そこに目を付けて開発されたのが「RSF-A100」。玄米の栄養をそのままに玄米の難点を解消する「やわらか玄米」コースを搭載。このコース、精米時に玄米の表面に無数のキズを付けるようになっています。水の吸収を妨げる表面(ぬか層など)に傷を付けることで、浸水時間を短縮。さらに吸水率もアップし、玄米が柔らかな食感になるというのです。ナイスアイデア!

ちなみに、本製品はDCモーターを採用しており、かくはん回転数の微調整が可能。開始時は高速で精米し、後半は2段階で速度を落とす。この微調整により、しっかり精米しつつも温度上昇を抑え、また欠けの少ない精米が可能になっているといいます。

精米方式はかくはん式。本体サイズは、22.7(幅)×30.1(奥行き)×23.6(高さ)cm。重量は3.6kg。取っ手があるので持ち運びに便利

精米可能容量は、1〜5合。精米コースは「白米」、3・5・7分の「分づき米」、「無洗米」、古くなった白米の酸化した表面を削る「古米みがき」、通常の「白米」より精米度を強くし見栄えよくする「白米強め」、「もち米」、そして最大の特徴である「やわらか玄米」を搭載

お米屋さんと同じ! お米欠けが少ない「圧力式」を採用
象印「BT-AF05」

「BT-AF05」は、“お米屋さんと同じ方式”の精米機として価格.com内のユーザーからも人気のこだわりのモデル。米を弱い圧力で何度も循環させ、米同士をすり合わせてぬかを取り除く「圧力循環式」のため温度上昇が少なく、お米の欠けや劣化が起きにくいのが特徴です。さらに、他の精米機にはない“米の白さを計測するセンサー”を搭載。かくはん式の多くはお米同士やお米を容器にぶつけることでぬかを取っているため衝撃でお米が割れやすいだけでなく、白度センサー非搭載なので精米度にもばらつきが出やすいそう。本体サイズがやや大きく構造がやや複雑なので掃除がしにくい部分もありますが、他メーカーの精米機とは一線を画したモデルといってよいでしょう。

精米方式は圧力式。本体サイズは15(幅)×40.5(奥行)×38(高さ)cm。重量は10.5kg。運転音は静かです

精米方式は圧力式。本体サイズは15(幅)×40.5(奥行)×38(高さ)cm。重量は10.5kg。運転音は静かです

精米可能容量は、2〜5合。分づき米(3分/5分/7分)や、無洗米、精米後時間が経ってしまった白米をリフレッシュするメニューなどを搭載

31銘柄のお米に対応!
アイリスオーヤマ「米屋の旨み RCI-A5」

「米屋の旨み RCI-A5」の最大の特徴が、設定できる精米コースの豊富さ。お手ごろ価格帯の製品ながら、米の銘柄による米粒の大きさや固さの違いに合わせ、31銘柄のお米を最適な条件できるようになっています。さらにもう1つの特徴は、内側に突起の付いた特殊形状の精米かごの搭載。これにより、精米時のお米の浮き上がりを抑えられお米にキズや割れが生じにくくなり、また、お米同士の接触頻度が高くなるため、効率的にぬか層を取り除くことができるのだそう。

精米方式はかくはん式。精米可能容量は、1〜5合。精米コースは7コース(3ぶつき、5ぶつき、7ぶつき、純白米、無洗米、白米みがき、胚芽米)。本体サイズは21.2(幅)×28.7(奥行)×22.3(高さ)cm。重量は3.4kg

設定ボタンは「こしひかり」や「つや姫」などの6銘柄ですが、特徴によって分類され、たとえば「こしひかり」は「こしひかり」「ミルキークイーン」「あさひの夢」などの複数銘柄に使用可能といった具合で全31銘柄に対応


>> 精米機って必要? いつも美味しいご飯を食べたいなら「精米機」はおすすめ! の元記事はこちら