県立宜野座高等学校(沖縄)
沖縄県宜野座村にある、県立宜野座高等学校。開校は昭和21年で、創立70周年を迎えました。山と海に囲まれた風光明媚な土地。部活終わりにも通える村営の塾、そして、学校周辺に点在するスポーツ施設など、生徒たちは充実した環境の中、勉強に部活にと励んでいます。部活動加入率は沖縄県内でもトップクラスで、ラグビー部、フェンシング部、ゴルフ部等が県内のみならず九州地区、全国区で活躍を見せています。
宜野座高校野球部といえば、昔からの高校野球ファンにはピンとくる人もいるはず。2001年、第73回選抜高等学校野球大会に21世紀枠で初出場し見事ベスト4入り。その時、エースの比嘉 裕選手が投げていた独特の変化球が「宜野座カーブ」と呼ばれ注目を集めました。2003年センバツ以来の全国を目指す宜野座の冬。その意気込みを伺ってきました。
チーム基本情報を紹介!■宜野座高校の佐久田 来樹君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!
Q. 部員は何人いますか?
1年生が27人、2年生が37人います。
Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。
グラウンドは他の部活動と共用のため、全面使用は週1日。学校近くの屋内ドームなどを借りて練習しています。
[page_break:今年のチームについて]今年のチームについて佐久田来樹(左)、伊藝充騎(右)(県立宜野座高等学校)
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
「笑顔が絶えない」「元気がある」「走・攻・守のバランスが良い」この3点です!
Q. このオフシーズンではチームとしてどんなことに取り組みますか?
一人ひとりの技術向上とともに、チーム全体の打撃のレベルアップを目指します。
Q. 個々の能力向上は全体のレベルアップにつながりますね。オフシーズンの練習で宜野座ならではの名物練習などはありますか?
20キロ走と、ダンスですね。
Q. ダンス!確かに全力でダンスすると体力使いますよね。ではその練習を乗り越えて、春夏はどんな目標を抱いていますか?
とにかく、優勝です!
秋の大会を振り返ってQ. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?
自分たちの力に自信を持てた大会でしたが、ここぞという場面に弱いという課題も見えました。
Q. 自分たちのチーム力、どういったところに自信を持てましたか?
4試合で26点という得点力の目立つ大会でした。エースの玉城 楓が試合を作って、抑えの内間 拓馬が締めるというパターンが多かったです。
Q. きちんと自分たちの形が出来ているのはいいですね!では今後、「こういうところに磨きをかけていきたい!」と思ったところを教えてください。
チャンスの場面で力を発揮できることや残塁を少なくするということに取り組みたいです。
Q. それが出来てくると、さらにチーム力が上がりそうですね。さて、チームの中で、秋に活躍した仲間を紹介してください!
伊藝 充騎と岸本 恭里です。2人あわせて、12安打という好成績を残しました。岸本は守備でもチームを救うプレーがありました。
Q. 宜野座の安打製造機ですね!続いて、チームの中で春以降キーマンとなってくれるであろう選手を教えてください。
比嘉 敬伍と玉城 楓です。比嘉は1年の秋の大会からスタメンだったのですが、調子を崩し昨秋は控えにまわりました。その悔しさをバネにしてスタメンへ戻れるよう頑張ってたくさんの長打を期待したいです。玉城はエースとしてチームをひっぱってくれると思います。
Q. チャンスの場面では這い上がってきた選手が輝きますよね。比嘉くんには期待したいですね!さて、2年生にとっては最後となるオフシーズン。1年生にとっては、初めてのオフシーズンだと思いますが、春に向けてどんな冬にしたいですか?
2年生は最後の冬なので、春・夏へのメンバー入りを目指して一人ひとり課題を克服していけるような冬にしたいです。1年生は2年生についていくだけでなく、2年生を追い抜く気持ちで臨み、春にはメンバーに入ってきてほしいです。
佐久田主将、ありがとうございました!
[page_break:指導者が語る!このチームの強み]ここからは、宜野座の内間 拓馬君、岸本 恭里君、伊藝 充騎君にお話を伺います!
内間拓馬(左)、岸本恭里(右)(県立宜野座高等学校)
Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?
内間 拓馬(以下「内間」):格好いいところです!岸本 恭里(以下「岸本」):一人ひとりの熱い思いがぶつかりあうところです。伊藝 充騎(以下「伊藝」):高校生で甲子園後を踏めることに憧れがあるからです。
Q. 格好いいから、ってシンプルで良いですね。大事です。ではこの冬はどんな風に過ごしていきたいですか?
内間:チームとして夏の甲子園の切符を勝ち取れるように全員で成長したいです。岸本:春・夏と勝てるチームにするため、基礎をしっかり作り成長したいです。伊藝:冬トレではキツいメニューでも手を抜かずに頑張って、少しでも成長できるようにしたいです!
ラントレーニング(県立宜野座高等学校)
Q. 3人とも成長したい!という思いが統一されていますね。チームが目指すは優勝ですものね。では、野球をする上でモットーにしている好きな言葉を教えてください!
内間:「下克上」が好きです。常にチャレンジャー精神でいることができます。岸本:「精神一到何事か成らざらん」が好きです。気持ちを集中しておけば、できないことはないと思うので、その言葉を胸に励みたいですね。伊藝:自分は「凡事徹底」です。
Q. 最後に『自分はここまで成長するぞ!』と、いう熱い宣言と夏までの目標をお願いします。
内間:夏のサヨナラ負けと秋の準々決勝敗退の悔しさをバネにし、夏の甲子園出場の原動力となれるような投手になれるように頑張ります。岸本:自分の仕事をしっかりと自覚して、秋に負けた悔しさをバネにし、夏の甲子園へのキップを取りたいです。伊藝:チャンスで打てるような打者になり、甲子園出場を目標として頑張ります!
悔しさをバネに、この冬を乗り越える。春からの宜野座はさらに強くなれそうですね。内間君、岸本君、伊藝君、ありがとうございました!
指導者が語る!このチームの強み■仲間 大樹監督に質問!
Q. 今年のチーム、これまでの戦いを振り返ってどう見ますか?
今年のチームは「勝てるチーム」をテーマに作り上げてきました。ですが、秋の準々決勝の敗戦を糧に、この冬を乗り越え「負けないチーム」を作り上げたいです。
Q. 勝てるチームと、負けないチーム。確かに粘り強さは後者の方がありそうですね。最後に、厳しいトレーニングに取り組んでいる選手達へ、何か一言お願いします!
「苦しい時がある事を感謝しなさいそんな時こそ成長するチャンスなのだから」「困難に出会う事を感謝しなさいそれが君の力や人格を育んでくれるのだから」この言葉を送ります!
チーム全体で成長を目指す宜野座。そのハートの強さが覗えたように思えます。仲間監督、ありがとうございました!