速報:iPhone 6s Plus発表、感圧タッチ機構『3D Touch』搭載、ウワサの新色ローズゴールドも加わった大型モデル

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Appleのスペシャルイベントでの中心製品の一つとなったのが、iPhone 6s Plus。前モデルにあたる6 Plusと同じく5.5インチフルHD液晶を搭載した大型機ですが、感圧式タッチパネル『3D Touch』をはじめ、新SoC Apple A9の搭載による高速化に背面カメラの1200万画素化と4K動画対応、本体素材の強化や新色ローズゴールドを加えた4色展開など、各所が順当、かつライバルの追随にも負けない仕様にアップデートされた仕上がり。

予約開始は9月12日の午後4時1分から、発売日は9月25日発売です。米国での価格はiPhone 6登場時と同じ、2年契約で299ドルから。日本におけるApple直販でのSIMフリー版価格は、16GB版が9万8800円、64GB版が11万800円、128GB版が12万2800円(すべて税別)です。

【ギャラリー】Apple iPhone 6s / 6s Plus (13枚)



なお、発表時の様子は、下記のイベント記事を参照ください。
アップル iPhone 6s / 6s Plus スペシャルイベント ライブ更新速報



本体のデザインやディスプレイの大きさと解像度(5.5インチで1920×1080)こそiPhone 6 Plusと変わりないですが、冒頭でも紹介したように、内部は大幅に一新。

6世代でもPlusのみだった横向き画面時2ペイン表示やキー数の多いQUERTYキーボード、背面カメラの光学式手ブレ補正などは、今世代でもPlusならではの機能となっています。とくに4K動画撮影でも光学手ブレ補正が使えるという点は、(4K撮影する人にとっては)前世代以上に大きな差となりそうです。

さて3D Touchは、Apple WatchやMacBookの一部で導入されていた「画面を押さえる強さを検知可能なタッチ機構」。機能を使うにはアプリ側の対応が必要になりますが、標準アプリの一部では(当然ですが)出荷時から使える状態です。

たとえばホーム画面でアプリアイコンを強く押すと『クイックアクション』(いわゆるショートカットメニュー)表示が可能になり、メールアプリでは「一覧表示で件名を強く押すと本文をプレビュー表示し、さらに強く押すと編集モードに移行する」といった具合。
操作性を大きく向上させる点がアピールされています。

合わせて、Apple Watchや新MacBookでも採用された振動子『Taptic Engine』も搭載。物理的に押されたような手触りや、一般的なバイブレーターでは表現不可能な複雑な振動も可能です。

心臓部となるSoCには、新型のApple A9を搭載。合わせてペアとなるモーションコプロセッサもM9に刷新されました。公称性能は「一世代前と比べて、CPUは最大70%向上、GPU(グラフィックス)は最大90%向上」とされています。

ただし一方で注目すべき点は、「Optimized for real-World use」という意味深なキャッチが付けられている点。これに関しては詳細な説明がありませんでしたが、実使用時に最適化したという含みからは、おそらく「一部ライバルのように、性能をあまりにも優先するために発熱やバッテリー駆動時間で不利な状況にはしない」という意気込みと思われます。

その一端として、バッテリー駆動時間は6 Plusと同等を確保。インターネット利用では最大12時間(3G、4G LTE、Wi-Fiとも)、HDビデオ再生は最大14時間をキープします。

カメラ機能も、事前の噂通り大幅に強化。背面カメラ(iSight)は1200万画素となり、6世代の800万画素から高精細化。前面カメラ(FaceTime)はメイン画面を大面積のフラッシュ(ストロボ)として使用可能な新機能『Retina Flash』をサポート。

さらに4K動画(30fps)の撮影や、静止画に付随して数秒の動画も撮影可能な新モード『ライブフォト』もサポートするなど、撮影モードも広がっています。
なお、iPhone 6sと共通のカメラ機能強化点に関しては、下記記事を参照ください。

iPhone 6s/6s Plusでは1200万画素のiSightカメラを採用。AFの高速化とノイズを低減

無線通信も順当に強化されており、LTEモデムはLTE-Advanced対応となり、速度は最高300Mbps、バンドは23種類に対応。802.11acのWi-Fi速度もアンテナ(ストリーム)数増加で、最高866Mbpsまで高速化しました。加えてBluetooth 4.2、NFCにも対応します。

そして地味ながら嬉しい改良点が、本体の素材改良などによる強度アップ。ベースとなる素材はアップルが独自に開発したとアピールする7000番台のアルミ。つまり6 Plusに比べて強度が高い仕様です。さらにディスプレイ表面ガラスも合わせて強化されています。

なお本体サイズは77.9×158.2×7.3mm(幅×高さ×厚さ)、重量は192g。6 Plusと比べた本体の大きさは0.1×0.1×0.2mm増しと、事前のウワサとは異なり厚み増加も誤差程度。これは嬉しいところでしょう。ただし一方で本体素材や構造の差か、重量は20g増しているのがポイントです。

総じて眺めると、iPhone 6 Plusからの改良点はウワサ通りかつ順当なもの。詳細に見ていくと、4K動画撮影など、ライバルと比べて弱点となっていた箇所を徹底的に補強しつつ、3D Touchなど先進的な機能を取り入れるという、効果的な改良と呼べそうです。

今世代のキャッチとしてアップルは「most loved iPhone」を謳いますが、改めて仕様を見ていると、その自信はしっかりと感じられる仕上がりと呼べそう。実機に触れるのが楽しみなモデルです。

【ギャラリー】iPhone 6s/6s Plusのカメラ機能など (18枚