ライブドア・ニュースがとらえた政界・経済界のニュースな顔=1─4月編(編集:佐藤光彦)

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ライブドアから日興コーディアル証券に至るまで、ルール破りに始まり、ルール破りで終える2006。企業にまつわるスキャンダルの連鎖を横目に、大手企業は一様に業績回復へ道筋をつけ、「いざなぎ越え」と呼ばれる戦後最長の景気拡大基調に。新興市場では失速気味の「ヒルズ族」に代わって「ナナロク世代」が台頭する一方、私鉄、食品、製紙、電機、自動車など成熟産業でも再編劇やトップの禅譲が相次いだ。

 05年1月に独自ニュース配信を本格始動させたライブドア・ニュース編集部にとっては、2年目を終えようとしている。職場への強制捜査や記者クラブ加盟申請の却下、経営体制の刷新など激動の環境下で追い続けた政界や経済界のトップの言葉を、記者の独断と偏見で選び出し、戌年を振り返ってみたい。(全3回)

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「時間外取引のときも『脱法』だとか言われたりしているでしょ。そういうスレスレのことは当然やっているわけですよ。だから、それを(捜査当局に)突かれる可能性はあるよね」── 堀江貴文・ライブドア社長=当時 (1月16日 強制捜査中の社内で)

「自宅、飛行機については売却し、できれば、すべて賠償に充てたい」── 小嶋進・ヒューザー社長=当時 (1月17日、衆院国土交通委員会の証人喚問で)

「予測していなかったライブドアへの強制捜査が原因になっていることは明らか」── 西室泰三・東京証券取引所会長兼社長 (1月18日 東証全銘柄の取引停止を受けて)

「(ライブドアの経団連入会は)ミスったというか、早すぎた」── 奥田碩・日本経団連会長=当時 (1月18日 都内の講演で)

「お金があっても選挙に当選するとは限らない。党員を買収しても総裁にはなれない。世の中、金ばかりで動くものじゃない」── 小泉純一郎首相=当時 (2月8日 衆院予算委員会で)

「企業の社会的責任の大きさに気づかず、時価総額経営が行き過ぎて、株価至上主義経営に陥った。はっきり言って未熟者で大馬鹿野郎だった」── 平松庚三・ライブドア社長 (2月24日 日本記者クラブで)

「仲介者から『情報提供者からの指示なので塗りつぶしてくれ』といわれたので従った」── 永田寿康・衆院議員=当時 (2月28日 堀江メール問題で謝罪会見)

「(昨年のニッポン放送株問題では)ベストな和解という経営判断をした。経営責任はない」── 日枝久・フジテレビジョン会長 (3月16日 ライブドア株売却で記者会見)

「(渡部)恒三先生の気楽さで、明るい雰囲気をつくってくれたことは、筆舌に尽くし難いほど感謝の念を持っている」── 前原誠司・民主党代表=当時 (3月31日 引責辞任会見で)

「みなさんへの態度をよくしろとか、ブスッとしないで笑えとか、そういう研究も心懸けることを、この機会に肝に銘じないと」── 小沢一郎・民主党代表 (4月7日 党代表就任会見で)

「数々の高いハードルを乗り越えることを通じて、競争する自信はついたが、自己満足は許されない」── カルロス・ゴーン・日産自動車社長 (4月25日 過去最高益の通期決算を受けて記者会見)

「世間をお騒がせし、申し訳ございませんでした」── 堀江貴文被告 (4月27日 逮捕後94日目の保釈を受けて東京拘置所前で)

【了】

■LDニュースが追った“戌の遠吠え” トップ語録2006
(中) 5─8月編
(下) 9─12月編