パチューカに新たな“本田効果” 日本の「ゴミ拾い文化」に感銘、スタジアム清掃実施へ

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モレリア戦後の日本人サポーターのゴミ拾いに、世界中から称賛の声

 FW本田圭佑が所属するパチューカは、2月3日の試合後にスタジアム内で日本人ファンがゴミ拾いを行い、世界から称賛の声が集まったことで、この“日本文化”に感化されたようだ。

 クラブはスタジアム清掃キャンペーンを行うと発表。「スタジアムをメキシコで最もクリーンなものにする」と、スポーツ専門テレビ局「ESPN」メキシコ版が報じている。

 3日のリーガMX(メキシコリーグ)後期第5節の本拠地モレリア戦に本田は先発出場し、代名詞とも言える無回転FKを叩き込み、2戦連続ゴールをマーク。2-3で敗れたものの、試合後のスタンドで日本人サポーターがゴミ拾いを行い、パチューカがその行為を絶賛。クラブ公式ツイッターで「Domo arigato」(どうもありがとう)と感謝し、世界中のファンからも「別レベルの文化」「真似る必要がある文化だ!」など称賛の嵐となっていた。

 そんな行動が、メキシコの人々の心を動かしたようだ。パチューカ公式ツイッターでは、ゴミ拾いをしている日本人サポーターの写真を使い、「スタジアムでゴミを拾っていた日本の友人たちを覚えていますか?」とのメッセージを発信。「彼らは例を示してくれている(この習慣を採用しよう)」と訴えかけ、スタジアム清掃キャンペーンを実施する旨を発表した。そして「イダルゴ(本拠地)をメキシコサッカーで最もクリーンなスタジアムにしましょう」とファンに呼びかけている。

 試合後にオレンジ色のTシャツを着た人たちがゴミの収集バッグを持ち運び、ファンからもゴミを集めるような形になるという。スポーツ専門テレビ局「ESPN」メキシコ版は、「日本人サポーターが示したような教育を見習うべく手始めとして開始した」と伝えている。

 本田も「ナイスモラル!」と絶賛した日本人サポーターの行動は現地の人々に感銘を与え、クラブをも突き動かした形だ。メキシコの地で“日本の文化”はお手本として称賛されており、これから根付いていくかもしれない。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images