妻を「怖い」と思っている男性が増えていると聞く。

でも、古くから「鬼嫁」なんて言葉もあるのに、なぜ今「妻が怖い」と思う男性が増えているのか。夫婦再生カウンセラーの下木修一郎さんに聞いた。

「実際に、男性からのDV相談は近年増加傾向にあり、先日のニュースでは2015年に男性が警察に相談したDV被害は7557件。5年前の2010年と比較すると、9.5倍にもなっているとの内容がありました」(下木さん 以下同)

しかも、これは警察に相談があった件数であり、言葉の暴力などを受けている男性はさらに多いことが予想されるということだ。

「なぜそこまで女性がキツくなってしまったのか。考えられる大きな原因のひとつが、夫の性格です。『優しい夫』が増え、妻の顔色を窺って、思っていることを言うことができないんです」

そうした最近の優しい夫には、「俺がガマンすればいいんだ」という心の声が生まれるそう。

「妻に夫が不満を言わないのは、不満がないからじゃなく、自分がガマンすればいいと思っているからです。にもかかわらず、妻は夫に『なんで手伝ってくれないの?』『なんで言わなきゃわからないの?』などと言ってしまう」

すると、夫としては「手伝っているのに、認めてくれないの?」「言ってくれればやるのに、なぜ言わないの?」と思うそう。

「妻は子どもに対しても『なんでできないの?』『何度言ったらわかるの?』と言いますが、それも夫には理解できない。『なんでそんな言い方をするんだろうか。自分の母親はそんな言い方をしなかったのに』と思う人も多いようです」

●妻がなぜそんなイライラしているのかわからない夫

そもそも夫は、妻がなぜそんなにイライラしているのかわからないし、言いたいことは夫側にもたくさんある。

「しかし、優しいタイプの夫は、相手を傷つけるような物言いをしません。それが愛情だと思っているために、反論できなくなり、口を閉ざします。妻には、それが無関心に見えるのです」

すると、妻は「なんで黙ってるの!?」とヒートアップし、感情的に夫を責める。夫はますます「どうすればいいんだ俺は?」となり、怖くなってしまうそうだ。

妻が怖いから、夫はさらに関わらないようにする。すると、妻は「もっと言わなきゃわからないの?」と夫を責める。やがて最悪の場合、夫は「もう無理だ」と思うこともあるのだ。

何も言わない夫が自分を「怖い」と思っていないかどうか、一度女性側も振り返ってみることが必要かも。

(田幸和歌子+ノオト)