老舗商店などの店頭に、「宮内庁御用達(くないちょうごようたし)」、あるいは「宮内省御用達」という札が掲げられているのを見たことがある方もいるだろう。1891(明治24)年に内規として定められた”御用商人の証”とされる称標(しょうひょう)である「御用達」。実のところ、1954(昭和29)年にこの制度は廃止されており、当の宮内庁は黙認しているというのが実情である。では過去に、どのような業種、業態の商人に、その称標