会場の笑いをさらった中井貴一

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 俳優の中井貴一が17日、都内で行われた映画『アゲイン 28年目の甲子園』初日舞台あいさつに登壇した。この日は、本作の主題歌「夢のつづき」を担当したシンガー・ソングライターの浜田省吾から手紙が届けられるというサプライズ演出もあったが、MCから曲の感想を聞かれた中井は「まだ聴いてない」と衝撃発言。主演作ながら未鑑賞であることも明かすと、客席からは「ひど〜い」とブーイングがあがった。

 本作は、全国の元高校球児が世代を超えて出身校別にチームを作り、再び甲子園を目指す実在の大会「マスターズ甲子園」を舞台に、忘れようとした夢に再び挑戦する不器用な大人たちの姿を描いた感動作。初日を迎えたこの日、波瑠、工藤阿須加、柳葉敏郎、大森寿美男監督も登壇した。

 MCから印象に残るシーンを訪ねられた中井は、「観てないもんですから。どんなシーンがあるのかな?」とのっけから衝撃発言。しかし、過酷な野球シーンは思い出深いようで、「(撮影で)甲子園をお借りできるのはプロ野球のオフシーズンで、なぜオフシーズンになっているかというと寒すぎるから。プロ野球選手でさえ、こんな寒い時期に野球をやっちゃいけませんよ。ケガしますよっていう時期だから球場が空いている。そういう時に僕たちはそこに押しやられる」と声を上げ、また「夏の炎天下で練習をしたものの、撮影をしたのは12月。これ、筋肉どうなっちゃってるの? っていう中で撮影をしたら、案の定、この50(歳)を過ぎた二人(中井・柳葉)は軽い肉離れ。野球って大変だな」と苦労話を笑いを交えて語った。

 また、20年前から親交のある浜田から贈られた、公開の祝福と本作に関わることができたことへの感謝の手紙が読み上げられると、中井は傾聴するも「(主題歌を)まだ聴いていない」と衝撃発言。「さっきも流れていたから、なんとなくは聴いているんですよ」と笑ってごまかし、「必ずこの数日間で拝見します。すごく楽しみにしています」と訴え、会場の笑いをさらった。

 最後は、本作の公開を祝い、超異例といえるバットでの鏡開きを敢行。樽の中にはサイン入りの野球ボールが入っており、中井らは感謝の気持ちを込めて客席にボール投げを行った。(取材・文:鶴見菜美子)

映画『アゲイン 28年目の甲子園』は公開中