「息子さんが事故に遭われまして」警察からの一本の電話で、家族の日常は崩れ去った


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「息子さんが事故に遭われまして」

高校3年生の夏の夜、警察から一本の電話が…それは、1つ下の弟がバイク事故に遭ったことを知らせるものでした。

職人気質でマイペースな父、世渡り上手で肝のすわった母、思春期をこじらせていた姉、そしてヤンチャだけれど誰からも好かれていた弟。ケンカは絶えないながらも、4人家族のありふれた日常は、突然の事故によって一変します。

弟を亡くした悲しみ、変わっていく周囲の人々、真偽不明の噂、少しずつ狂い出す家族の歯車。遺された家族は、後悔や痛みを抱えながらも、それぞれの形で前を向こうとしていきます。

大切な人を突然失った家族の崩壊と再生を描いたコミックエッセイ『16歳で帰らなくなった弟』を15回連載でお送りします。今回は第1回です。

※本記事はきむらかずよ著の書籍『16歳で帰らなくなった弟』から一部抜粋・編集しました。

■4人家族だった時のこと

16歳の少年 バイクで死亡


暑い夏の日でした


崩れゆく家族をただ見ていることしかできませんでした


自分にできることはなかったのか


優しかった人が変わっていく姿も見ました


息をするだけで苦しい日々が続きました


もうこれより下に落ちることはないな


すくいあげてくれる


違う景色を見せてくれる人たちがいた


一人で生きてるんじゃない


母になり新しい家族ができた今


17歳のわたしの夏のことを


著=きむらかずよ/『16歳で帰らなくなった弟』