2年間毎日「昼食はゆで卵1個と千切りキャベツ」…安定した道を捨て、夢を選んだ28歳女性の挑戦/孤独感がある日本人は4割、人々のつながりに関する調査結果も
内閣府の令和7年「人々のつながりに関する基礎調査」によれば、孤独感を「しばしばある・常にある」「時々ある」「たまにある」を合わせると、日本人のおよそ4割弱。特に働き盛りの30~50代で「しばしばある・常にある」が高い水準にとどまっており、孤独は若者だけの問題ではなく、大人にとっても身近な感覚となっています。
記事の後半では、「人と違う」を生きる苦しさと、その痛みが誰かの居場所になっていく不思議について、少しだけ考えてみたいと思います。
* * *
◆父からのプレッシャーはなかった
力強くも儚い余韻を残す歌声の印象的な女性がいる。シンガーソングライターとして活動する、一ノ瀬リカさん(@rika_ichinose9)、28歳だ。2025年9月に初めてのCD『27Club』をリリースした。医師や法曹を輩出した家系に生まれた彼女が、音楽に人生の救いを求めた経緯を話してもらった。
――一ノ瀬さんの家系はハイソサエティとのことですが。
一ノ瀬リカ:自分で意識したことはないのですが、父が歯科医師、祖父母が2人とも医師、さらに上の代には法曹や大学教授がいるようです。面白いのは、祖父は医師をしながら画家もやっていましたし、父も歯学部時代はかなりバンドにのめり込んだようです。実学をやりながらも、芸術も好きだったのでしょうね。
――先代までと同様に、「医療に携わってほしい」というプレッシャーはありましたか。
一ノ瀬リカ:かなり早々に、父は「継がなくていいから」と言っていました。たぶん、父自身が音楽をやりたかった経験から、思うところがあったのかもしれません。ちなみに兄もクリニックを継いでおらず、好きな仕事をしています。
――自由で素晴らしい教育方針が、一ノ瀬さんの性格にも影響していそうですね。
一ノ瀬リカ:私が幼いころから歌が好きなのを知っていたからかもしれません。幼稚園からずっと私立の学校に通っていたのですが、小学校の教育も非常にユニークでした。教室というものがなく、フリースペースがあるだけで、どの席に座って学んでもいいし、何を勉強してもある程度は自由な学校でした。
