ポーランドに勝利して喜ぶ石川真佑

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 バレーボールの女子ネーションズリーグ(NL)1次L第3週大阪大会最終戦(12日)で、日本は格上・ポーランドとの直接対決に、0―2から涙の大逆転勝利を収め、大阪大会2勝2敗、通算8勝4敗の18チーム中6位で決勝大会(中国・マカオ)に進出した。決勝大会初戦となる準々決勝は1次L3位突破のブラジル戦。決戦は日本時間22日午後8時半開始予定となっている。

 ポーランド戦の大逆転劇の「主役」となったのが、チーム最多27得点を挙げた和田由紀子(ブストアルシツィオ)だ。身長175センチとアタッカーとしては大柄ではないが、鋭いスイングで強烈なスパイクを何度もたたき込んで爆発。0―2の崖っぷちで迎えた第3セットから勢いに乗った。「点数を取って、流れを変える」と言葉通り、流れを変えて見せた。

 その攻撃を支えていたのがアウトサイドヒッター・石川真佑主将(エジザジュバシュ)だった。11日のトルコ戦、ポーランド戦と石川や佐藤淑乃(ミラノ)のレフト側の攻撃時に対峙(たいじ)したのが、相手の身長190〜200センチの壁。しかも2〜3枚がつき、ストレートコースにはブロッカーの後ろでレシーバーにマークされ、内側はブロックに締められた。ブロックアウトで指先を狙えば、手を引かれる。思うようにアタック得点を挙げられず、もどかしい状況が続いた。

 それでも石川は「1つプレーできなくても違うところでカバーできるのが自分の強み。点数を取れない時もディフェンスで貢献する」意識を常に持つ。高さを誇る相手に気持ちを切らさず、冷静に自分ができる仕事を全う。ポーランド戦では相手のフェイント攻撃に素早く対応して拾い、和田の得点につなげて雄たけび。18得点に加え、献身的な守備面でも、何度もチームを救った。1次Lを終えて、サーブレシーブは日本トップの全体5番目の成功数、サーブレシーブ以外のレシーブ(ディグ)はリベロに交じって全体10番目の数字にも表れている。

 さらに、ポーランド戦の勝負を決めた2―2の第5セットの13―13では、佐藤のサーブレシーブが乱れたが、石川がアンダーで高く打ちやすいトスを上げると、佐藤がこれを決めきり、最後のサービスエースにつなげた。

 石川が主将になってからよく口にするのが「自分が決める気持ちもそう、自分のプレーで他の選手にもいい影響を与えられるように」。常にチームをいい方向に導くことを考えてきた。

 26歳ながら五輪2大会代表と経験豊富な主将の献身的な働きに、チームが感化されるように日本の劇的勝利が生まれた。舞台をホームから中国に移して行われる準々決勝は、大阪大会初戦では1―3で敗れた相手。昨年も世界選手権とNLメダルマッチで惜敗している宿敵への雪辱戦。主将がどんな場面でも貪欲な姿勢で日本をけん引する。(宮下 京香)

 ◆ネーションズリーグ 1993年からのワールドグランプリに代わる大会として2018年に新設した国際大会。18チームが参加し、3組に分かれて3週で1次L計12試合を行う。勝ち点は3―0、3―1で3点、3―2で2点、2―3で1点、1―3、0―3で0点。日本はカナダフィリピン、大阪で1次Lを戦い、開催国の中国と成績上位7チームと決勝大会(中国・マカオ)に進む。24年大会で日本女子は銀メダルを獲得している。