[7.5 W杯決勝T2回戦 メキシコ 2-3 イングランド メキシコシティ]

 イングランド代表は5日、北中米ワールドカップ決勝トーナメント2回戦でメキシコ代表を3-2で破って2大会連続の準々決勝進出を果たした。開催国のメキシコは好ゲームを演じたものの40年ぶりの8強入りは果たせず、直近9大会で8回目のベスト16に終わった。

 悪天候でキックオフが1時間遅れた一戦。メキシコは攻守の切り替えを早く戦い、イングランドになかなかチャンスを作らせない。ファーストチャンスもメキシコ。前半15分、DFホルヘ・サンチェスが左からのサイドチェンジを受けてFWロベルト・アルバラドに渡す。アルバラドが右サイドから上げたクロスをFWラウール・ヒメネスがダイビングヘッドで合わせるも、GKジョーダン・ピックフォードの好セーブに遭った。

 その後もメキシコペースで試合が進み、前半36分にはDFヨハン・バスケスの浮き球にヒメネスが走り込むチャンスを作ったが球足が伸びてGKジョーダン・ピックフォードにキャッチされた。すると、イングランドはピックフォードのスローを受けたMFデクラン・ライスが右サイドを縦に運んで速攻を展開。パスを受けたFWブカヨ・サカのクロスをMFジュード・ベリンガムがダイビングヘッドでゴールに押し込み、先制に成功した。

 さらにイングランドはメキシコのキックオフ直後、MFエリオット・アンダーソンがMFジルベルト・モラにプレスをかけてボールを奪い取り、ショートカウンターを発動。MFアンソニー・ゴードンからベリンガムを経由してペナルティエリア右のFWハリー・ケインに渡ると、折り返しをベリンガムが合わせて先制点からわずか2分で2-0とした。

 一気に2点を追いかける展開になったメキシコだが前半42分、アルバルドが蹴った左からのFKがゴール前にこぼれると、FWフリアン・キニョネスが右足でゴールに突き刺して1点差に詰め寄った。キニョネスはこれで今大会4点目になった。

 これで息を吹き返したメキシコは前半アディショナルタイムに怒涛の攻勢。まずは前半45+1分、ヒメネスがペナルティエリア内からキニョネスの落としをダイレクトで合わせるも枠の右に外れた。同45+3分にはヒメネスがアルバラドのクロスを頭で合わせたが、GKの好守に防がれた。さらにこれで得たCKをヒメネスがファーサイドへフリックすると、ゴール前でDFセサル・モンテスがトラップする決定機になったが、ベリンガムが足を伸ばしてクリア。イングランドがピンチを凌いで1点リードで前半を終了した。

 イングランドは後半4分、DFジャレル・クアンサーのロングスローのこぼれ球にDFニコ・オライリーがボレーシュートで反応したが、ベリンガムに当たったボールは右ポストに嫌われた。ところが同7分、クアンサーがDFヘスス・ガジャルドへ深いスライディングタックルをするとVARが介入。左すねにクアンサーの足裏が入っており、著しく不正なプレーとして一発退場処分が下された。

 10人になったイングランドはサカとの交代でDFジョン・ストーンズを投入し、守備陣を補充した。それでも後半13分、ピックフォードが蹴ったゴールキックをケインが競り合ってこぼれたボールにゴードンが反応。GKラウール・ランヘルの手前でボールに触れるとGKに倒されてPKを獲得した。このチャンスでケインがしっかりと成功し、再び2点リードに。ケインは今大会6点目になった。

 追いかけるメキシコは失点直後にMFブライアン・グティエレスとFWサンティアゴ・ヒメネスを投入するも、グティエレスがそのまま行ったキックオフでパスせずドリブルをしてしまい、当然反則でイングランドの間接フリーキックに変わる珍プレーが発生した。それでも後半24分、グティエレスがケインに足を蹴られたシーンにVARが介入してPKを獲得し、ヒメネスが冷静にゴールに沈めて再び1点差に詰め寄った。

 メキシコはクロスを中心に攻め込んでいき、89回の公式戦でわずか2敗というスタジアムで土壇場の同点ゴールを狙っていく。しかし、11分間の後半アディショナルタイムではS・ヒメネスが右足を捻って10人で戦うことになると、追いつくことができずにタイムアップ。イングランドは高地の会場を後半途中から10人で戦う過酷な状況で勝利をもぎ取り、ノルウェーが待つ準々決勝進出を果たした。