後輩に先を越されまくった「ななまがり」2人の奇想天外な面白さ【今週グサッときた名言珍言】
【今週グサッときた名言珍言】
ななまがりは自分たちのワールドを長年貫いた結果、“時代がついてきた”
「自分がなんで声でかいんか分からんかったんですけど、こないだ実家帰って気づけたんすけど、実家のテレビの音量が70でした」
(初瀬悠太/フジテレビ系「さんまのお笑い向上委員会」6月20日放送)
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ななまがりの2人といえば「THE SECOND」(フジテレビ系)、「ダブルインパクト」(日本テレビ系)、「キングオブコント」(TBS系)と賞レース・ファイナリストの常連だ。ピンとしてもそれぞれ「R-1グランプリ」(フジテレビ系)の決勝を経験している。
ツッコミの初瀬悠太(40)は「R-1」の決勝でつけられたキャッチフレーズ「圧倒的声量」の通り、大きな声が特徴。そのことについて語ったのが今週の言葉だ。「そんなにおもしろくないことでも、声さえでかければウケたりするし、おもしろいことがパッと思いつかなかったら、声量と勢いで乗り切れたりするんです」(関西テレビ「カンテレ公式エンタメNEWSみよか」2026年3月13日)とも話している。
ななまがりは大阪芸術大学の落語研究寄席の会出身。同じサークルの1期先輩のミルクボーイが「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)を制し、後輩の空気階段(鈴木もぐら)が「キングオブコント」で、オダウエダ(植田紫帆)が「THE W」(日本テレビ系)で立て続けに優勝した。「こんなこと人生であるんやっていう。学生時代で言うたらほぼ友だちみたいな人が、全部チャンピオンになっていくっていうことが、たぶん人類で僕らだけ」(関西テレビ「お笑いワイドショー マルコポロリ!」25年5月4日)と初瀬は言う。
実は初瀬は、もぐらが本格的に芸人になろうかどうか迷っていた時に「なんか輝くものがあるというか。当時からコントをやってたんですけど、ネタも面白いし、人間的にも面白いやつ」と感じていたため、「絶対芸人やれ」と背中を押していた(東京ニュース通信社「TVガイドWeb」22年3月4日)。
人間的面白さと言えば、ななまがり自身も負けてはいない。ボケの森下直人(40)は、18歳の頃、1人暮らしをしていた部屋でバルサンをたいたところゴキブリが55匹死んでいたことがトラウマとなり、家=汚いという意識で、家の中で飲食することができなくなった。「食べる時に、家が口の中に入ってくるイメージがある」(「さんまのお笑い向上委員会」26年6月13日)のだという。
また、頭の中に「リトル森下」という存在がいて、例えばコント中、本来相方が座るはずの椅子に「座れ」と“命令”されたりするらしい。変なのは森下だけではない。
▼15年真っ黒のエアリズムを着続けた結果、金色になった▼お風呂を洗わぬまま追いだきしてずっと入っていたら力士しかならない蜂窩織炎(ほうかしきえん)になった▼お酒は飲まないのに「味が好き」という理由でヘパリーゼを飲んでいる──など、初瀬の「変人」エピソードも枚挙にいとまがない。
まだ賞レースで優勝こそ果たしていないが、その奇想天外な面白さは唯一無二だと大声で言い切りたい。
(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)
