「地域の翼を支えたい」パイロット不足解決へJALと鹿児島大学が異色の連携 1期生が初フライト
こちら鹿児島県内の離島を中心に運航するJAC=日本エアコミューターの新人パイロット。2人とも鹿児島大学の卒業生で、大学と航空会社の連携によって生まれました。
地方路線が今後迎える深刻なパイロット不足。新たな連携で乗り越えようとしています。
鹿児島市出身の奥紘輔さん(28)。先月、初フライトをむかえました。
鹿児島大学とJALグループが始めたパイロット養成プログラム「SKYCAMP」奥さんは、鹿児島大学とJALグループが始めたパイロット養成プログラム「SKYCAMP」で、奄美市出身の立山陸さん(27)とともに1期生としてパイロットを目指してきました。
SKYCAMPは5年前にスタートし、鹿大の学生なら誰でも参加できます。適性検査や職場見学などを経て、JALグループで霧島市が本社のJAC=日本エアコミューターに入社できます。
1期生の奥さんは鹿児島大学大学院理工学研究科を修了後、去年、JACに入社。想定外が相次ぐ空の上でも冷静に判断できるよう、1年かけて訓練し、副操縦士になりました。
「ATR型機副操縦士に任命する」
「ふるさとの空を飛びたい」きっかけは鹿児島空港の展望デッキ奥さんは、ふるさとの空を飛ぶことが幼い頃からの夢でした。そのきっかけになった場所が、鹿児島空港の展望デッキです。
(JAC副操縦士 奥紘輔さん)「小さい頃から両親に連れて来てもらって、飛行機を眺めていたのはこの場所、すごく思い出がある」
奥さんがパイロットの夢を抱いたのは8歳のころ。小学校の文集には…
「大きくなったらなりたいのはパイロット、宝物は飛行機のおもちゃ」
迎えた初フライト迎えた初フライト。鹿児島発・屋久島行きの便を担当します。奥さんの両親と祖母も搭乗します。
(奥さんの祖母 寺薗利子さん)「『飛行機が好き?』ときいたら『うん』と、小さい時からの夢が叶ったと思ったら、これ以上うれしいことはない」
この日の乗客はおよそ70人。奥さんはコックピットで機長を支えます。
機内アナウンスは奥さんが機内アナウンスは奥さんが担います。
「屋久島空港に向けて順調に飛行を続けています。到着は9時35分を見込んでいます」
(母 知依さん)「聞きなれた声、少し緊張していたが息子の声」
(祖母 寺薗利子さん)「感無量。何も言うことない」
無事、40分間のフライトを終え…この日は、前線の影響で雲が多く、見通しはよくありませんでしたが、無事、40分間のフライトを終えました。
(JAC副操縦士 奥紘輔さん)「どんなフライトでも自分の身内、大切な人が乗っている思いで、運航していきたいという思いが芽生えた。これからパイロットとして地域の翼を支えていけるように、一歩一歩精進していきたいと改めて感じたフライトでした」
パイロット養成プログラム。背景には「2030年問題」JALと鹿児島大学という“異色”の連携で始まったパイロット養成プログラム。背景の1つが、パイロットの「2030年問題」です。
国土交通省によりますと、国内の主要航空会社およそ7000人のパイロットのうち、50代以上が4割を占めています。
新たな人材確保の形。パイロット不足を乗り越える新たな鍵に2030年代になれば一斉に定年を迎え、深刻な人手不足が懸念されています。日本エアコミューターも例外でありません。
(日本エアコミューター 平岡英樹取締役)「特に離島路線を抱える中小企業、小さな航空会社にとっては、さらに採用は深刻化していく。地域に根ざしたパイロットが必要」
鹿児島大学にとっても、航空会社と連携することで、学生のキャリアを広げることができるといいます。
(鹿児島大学キャリア形成支援センター 新留康郎センター長)「スカイキャンプに参加して、JACの地域貢献のパワーを実感してもらい、それぞれが地域に貢献する人材として社会で役に立ってほしい」
地元の大学を交えた新たな人材確保の形。パイロット不足を乗り越える新たな鍵となりそうです。
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