[6.29 決勝T1回戦 ドイツ 1-1(PK3-4) パラグアイ]

 4大会ぶりのワールドカップを戦うパラグアイ代表は前回出場時の日本戦と同様に、決勝トーナメント1回戦をPK戦の末に制してドイツを撃破した。GKオルランド・ヒルは「まるでホラー映画のようだった。ドイツのスター選手がそこら中から現れた」と表現する劣勢を最少失点で抑え、PK戦で2本のセーブを披露した。パラグアイメディア『ABCカラー』が伝えている。

「数日間、ドイツの突破が確実だという話が一部から出ていた」という一戦。だが、戦前の評価を覆すようにパラグアイが前半42分、MFフリオ・エンシソのゴールで先制した。ただ後半9分、ドイツのFWカイ・ハバーツがヘディングシュートを決めて追いつく。その後は逆転を狙うドイツと凌ぐパラグアイの構図が続いた。

 受けたシュートは21本。枠外に飛ぶものも多かったとはいえ、クロス本数も52を記録しており集中を保ち続ける過酷な展開が続いた。それでも「チームが非常によく戦った。難しい試合だったが120分間持ち堪えてPK戦に持ち込めた」とヒル。逆転は許さずにPK戦に突入すると、ヒルが2本のセーブと1本を枠外に追いやる大活躍で死闘を制して16強入りを果たした。

 試合を終えたヒルは「どう表現すればいいのかわからない。自分達が成し遂げたことをまだ信じきれていないほどだ」と歓喜。喜びを隠すことなく「僕のキャリアで最も大きな出来事。世界王者であれほどのスターを擁するドイツを破ったんだ」と語り、少年時代の自身に伝えたいことを訊かれると「決して諦めなかったこと、つねに冷静でいつかチャンスが訪れると信じていたことに感謝したい」と努力を惜しまなかった過去に思いを馳せた。