大手百貨店の訳ありセール 高級カレー“7割引き”大行列 高級ギフトコーナーに殺到

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 物価の高騰が続き、今月も食品を中心に多くのものが値上がりしました。そんななか、今、大手百貨店などでは「もったいない」や「解体」と銘打ったセールを開催しています。8割以上安くなる商品もあり、客が殺到してます。

【画像】 商品がトラックで続々 鍋セット半額以下、国産ウナギも約3割引き

■スープの詰め合わせ、1620円が300円に

 品定めをするたくさんの人に、先が見えないほどの長い列。にぎわいを見せているのは、静岡でかつお節やギフトセットを扱うメーカーの工場です。

 この日は、年に一度のギフト品解体大セールです。

シーラック営業部 高橋正人次長
「夏のギフト商戦で販売しきれず余ってしまったものになると、来年の夏には使えないものですから」

 そうめんは賞味期限まではおよそ1年。まだまだ楽しめますが、ここでは通常、3240円のものが1200円と半額以下に。スープの詰め合わせは、1620円のものが300円(税込み)と8割以上も安くなっています。

高橋次長
「周り(物価)が高くなったから余計に、当社に来た方がいいって思っていただけているかな」

 私たちの生活に重くのしかかる物価高。こうしたセールは、気軽に買い物ができる場所として人気を集めています。それは都内でも…。

■「食品もったいないセール」1600種類12万点

 続々とカゴを持って会場に入る買い物客。松坂屋上野店の催しで会場に並ぶのは、賞味期限が間近なものや、在庫を多く抱えているなど、売り場に並べなくなった訳あり商品。その名も「食品もったいないセール」です。

 年に二度、開催される定番の人気イベントで、今回販売されるのは1600種類、なんと12万点にも及びます。

 これだけの数ともなると、準備は一苦労。会場には大量の商品が運び込まれていて、品出し作業が進められています。

 松坂屋上野店の催事を担当する山田隆之さんです。向かったのは、商品が積まれたトラックが到着する搬入口。黙々とコンテナへと降ろしていきます。

山田さん
「かなりの数あります。30トラックくらいは来ているかもしれないですね」

 こうして会場に運び込まれた商品。果たしていくらで販売されるのでしょうか?

 気になる値札が次々と貼られていきます。

売り場担当
「もともと約5000円だそうです。これ味噌味としょうゆ味が2個ずつ入っていますね、計4食」
「(Q.(通常)4食で約5000円?)(今回)約2000円です」

 メーカーで抱えていた鍋セットが通常の半額以下の価格に。他にも、土用の丑(うし)の日に3000円ほどで販売していた国産ウナギが、およそ1000円安く2160円。

 1500円ほどで売られていたカレーは、賞味期限が2カ月ほどに迫ったことから、5で540円(税込み)の値段が付けられました。

 そして迎えたセール当日。狙った商品を求める客や掘り出し物を探す客が大勢訪れます。

80代
「いいね。こういうね、楽しいですよ」50代
家族においしいものをできるだけ提供したいので、うまく活用できたらと思っています」

 人気の一つ、物ギフトのコーナーではこのにぎわいです。単位でかごに入れる人や、解体された商品を手にする人もいました。

■合計金額2万9000円 コーヒー&調味料爆買い

 催事担当の山田さんは商品の補充や接客で売り場とバックヤードを行ったり来たりします。

高橋さん(70代)
「缶じゃなくてバラの」山田さん
「出展していないんです。すみません」

 山田さんへ商品について尋ねていたのは、この催しに毎回参加している高橋さんです。

高橋さん
缶詰とかスープのもととか、デパートだから、おいしいものがたくさんあるから、来るたびにいろいろ」

 デパートならではの商品に手を伸ばし、普段愛用するコーヒーや調味料もゲット。年に二度のまとめ買いです。

 いつもは1人で来ているという高橋さん。今回は、初めて娘と一緒に買い物を楽しみ、相談しながら商品をカゴへ運びました。

 合計金額は、合わせて2万9000円に。レシートを見せてもらうとかなりの長さになっていました。

高橋さん
「(Q.(購入したのは)47点ですね)2人分なんで」
「(Q.想定していたものは買えましたか?)そうですね。買えましたね」

 店側は、もったいないをなくすため。買い物客は、いろいろなお得商品を手に入れるため。松坂屋上野店のセールは、16日まで開催されています。

(「グッド!モーニング」2024年10月14日放送分より)