米小売売上高、8月は+0.1%増 予想外のプラス 前月分は上方改定

写真拡大

[ワシントン 17日 ロイター] - 米商務省が17日発表した8月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.1%増と、エコノミスト予想(0.2%減)に反しプラスとなった。経済が第3・四半期も底堅く推移している様子を示唆し、失業率の低下も相まり、米連邦準備理事会(FRB)が今週の会合で0.50%ポイントの利下げに踏み切るという観測を後退させる可能性がある。

7月分は当初の1.0%増から1.1%増に上方改定された。

8月の前年比は2.1%増だった。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「労働市場にいかなるストレスがあっても需要の弱まりにはつながっておらず、FRB当局者が0.50%ポイントの大幅な利下げから緩和を開始する理由は見当たらない」と述べた。

CMEのフェドウォッチによると、0.50%ポイント利下げの確率は約67%で、統計発表前からほぼ変わらず。0.25%ポイント利下げの確率は約33%。

8月はオンラインストアの売上高が前月比1.4%増と、前月の0.4%減から大きく回復した。

一方、ガソリンスタンドは1.2%減。ガソリン価格の下落を背景に、支出が他の項目に回っている様子を示した。

スポーツ用品、趣味、楽器、書籍は0.3%増、建築資材・園芸用品も0.1%増。

サービス部門として小売統計に唯一含まれる飲食店は横ばいだった。

家具は0.7%減、電気・電化製品は1.1%減、衣料品は0.7%減、自動車・部品は0.1%減だった。

自動車、ガソリン、建築資材、食品サービスを除く小売売上高は前月比0.3%増。7月分は当初の0.3%増から0.4%増に上方改定された。

コア小売売上高は国内総生産(GDP)統計に含まれる消費支出と密接に関連しており、8月の増加と7月分の上方改定は、消費支出が第3・四半期も堅調を維持したことを示唆している。