金龍ラーメンの「尾」が復活 近くの「カニ」の看板に 龍もうれし涙
8月に「尾」が撤去された大阪・道頓堀の金龍ラーメンの龍の立体看板。
切り取られた「尾」が17日、近くのかに料理店の看板として復活した。地元の活性化につなげる狙いで、10月10日まで設置される。
「金龍ラーメン 道頓堀店」の龍の立体看板には、涙で目が潤む様子を表す装飾がつけられた=2024年9月17日午前9時54分、大阪市中央区、近藤咲子撮影
「尾」が復活したのは、金龍ラーメン道頓堀店から約15メートル離れた「大阪かに源 道頓堀店」（8月に開店）。「尾」は、店のカニの立体看板のはさみに挟まれるような形で設置された。
店の外壁には「金龍さん まぁ、気張っていこや！」と龍を励ます言葉も掲示された。
尾の切除時に涙を表すしずくの装飾がつけられていた、立体看板の龍の目には、新たに涙を浮かべて瞳が潤む様子を表す装飾が施された。
龍とカニの立体看板は「ポップ工芸」（大阪府八尾市）がともに手がけており、それが縁で今回の設置につながった。
大阪かに源の武田源社長（51）は「しっぽが道頓堀に戻り、龍もうれし泣きしている。より多くの人に訪れてもらい、道頓堀をもっと盛り上げたい」と話す。
長さ約1メートル、幅約30センチの「尾」は約30年前に設置された金龍ラーメン道頓堀店の立体看板の一部。店の建物の2階部分の外壁から突き出る形で設置されていた。
隣接する土地にはみ出ているとして、土地を所有する不動産会社が撤去を求めて提訴。店側は一、二審で敗訴し、上告を断念すると先月14日に発表していた。（近藤咲子）
