サヨナラ勝利し、中野を祝福するゲラ=14日、甲子園

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 「阪神4−3広島」(14日、甲子園球場)

 阪神が今季7度目のサヨナラ勝ちをマーク。これにより九回のピンチを無失点で切り抜けたハビー・ゲラ投手が来日初勝利。普段は寡黙な右腕がグラウンドで喜びを爆発させ、なかなか見れない芸術的なシーンを演出した。

 サヨナラ勝ちが決まった直後、ペットボトルを手にグラウンドへ飛び出したゲラ。逃げ回る中野を捉えると、全力でペットボトルを持った右腕を振り抜いた。だが最速160キロをたたきだすだけに、腕を振り抜くスピードも抜群に速い。ちょうどリリースポイントから線を描くように水が軌道を描いた。

 剛腕でなければなかなか見られない珍シーン。ゲラは「少年のような心ではしゃげたので良かったね」と笑みを浮かべた。ゲームではボークなどがありながらも動揺することなく、最後は160キロで相手をねじ伏せた。「ヒット、バント、ボークといろいろあってサードまで行かれたけど、とにかく集中していた。三つのアウトを取ることができて良かったよ」と振り返っていた。