注目は7位にランクインした人気沸騰中のアニメ『ガールズバンドクライ』のオープニング主題歌、トゲナシトゲアリの「雑踏、僕らの街」。オーディションで選ばれメジャーデビューを果たしたバンドメンバーがアニメでも声優に初挑戦するなど、全く新しいスタイルの音楽展開で話題となった女性ロックバンド”トゲナシトゲアリ”が歌うこの楽曲は、”怒りも喜びも哀しさも全部ぶちこめ。”という作品のキャッチコピーを体現するような、疾走感と混沌が同居したトゲナシトゲアリ屈指のアッパーチューン。圧倒的なテンポ感で歌唱難易度はかなり高い曲とだが歌いこなせると気持ちいい一曲となっており、ガールズバンドの楽曲ながらカラオケにおける歌唱者の属性(2024年7月現在)は男性が84%、女性が16%と男性ファンから圧倒的な支持を獲得して歌われる人気曲となっている。

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続いて2024年春アニメ 配信コンテンツ視聴者数ランキングを紹介していきたい。

【01】『鬼滅の刃』柱稽古編
【02】転生したらスライムだった件(転生したらスライムだった件 第3期)
【03】怪獣8号
【04】ダンジョン飯(ダンジョン飯 第2シーズン)
【05】僕のヒーローアカデミア(僕のヒーローアカデミア 7期)
【06】ゆるキャン△(ゆるキャン△ SEASON3)
【07】無職転生〜異世界行ったら本気だす〜(無職転生II 〜異世界行ったら本気だす〜 第2クール)
【08】この素晴らしい世界に祝福を!(この素晴らしい世界に祝福を! 3)
【09】忘却バッテリー
【10】黒執事(黒執事 -寄宿学校編-)

配信コンテンツ視聴者数ランキングでは「『鬼滅の刃』柱稽古編」が2位に大差を付けて圧勝。オープニング主題歌の「夢幻」もカラオケ配信前から注目が高くカラオケランキングで2位に入るなど、アニメ作品とカラオケランキングの人気が一致しないケースが多いなか、アニメ本編と主題歌ともに高い支持を得ていることがわかる結果となった。
4位に入った”ダンジョン飯”第2シーズンも、”sumika”が歌うオープニング主題歌の「運命」がカラオケランキングでも4位、リーガルリリーが歌うエンディング主題歌「キラキラの灰」が9位になるなど、作品人気とカラオケランキングが一致した作品ということになる。2024年冬アニメのランキングでも『ダンジョン飯』は配信コンテンツ視聴者数で3位、カラオケランキングでBUMP OF CHICKENの「Sleep Walking Orchestra」が3位に入っており、作品全体としての強さを証明する内容となった。
 反対に視聴者数ランキングで2位を獲得した『転生したらスライムだった件』第3期の関連曲は、カラオケランキングにおいて惜しくも20位圏外に。またカラオケランキングではオープニング主題歌の「ライラック」が1位を獲得した『忘却バッテリー』は視聴者数ランキングで8位に低迷、オープニング主題歌の「絶対零度」が2位となった『WIND BREAKER』は視聴者数ランキングでは10位になるなど、大きな開きが発生することになった。この2作品を動画配信サービスで視聴した方の属性に着目すると、男女比の割合がそれぞれ4:6、3:7と判明。女性の視聴割合が高い作品においてギャップが生じる傾向が見られることがわかった。

<特別対談> 
本ランキング発表に伴い、新作アニメを紹介する番組『つづきみ』のMCを務める吉田尚記と結のふたりに本ランキングと、今シーズンのアニメソングのヒットついて語ってもらった。

吉田アナ:今回のランキングの結果には納得!

結:ものすごく順当って感じですね。

吉田アナ:カラオケは「忘却バッテリー」にしろ、「WIND BREAKER」にしろ、女性に人気の作品が強かったですね。女性のアニメファンは多分アニメを見て、カラオケに行くことがちゃんと選択肢に入っているんだなという気がしますね。

結:それこそ「黒執事 -寄宿学校編-」とか、「僕のヒーローアカデミア」も熱心な女性ファンは多いですよね。女性ファンはやっぱりコラボカフェとか、そういうイベントに足しげく通ってくれるイメージあるじゃないですか。イベントの帰りにじゃあ、カラオケ行こうよってなったり。共通の推しがいる仲間同士で、カラオケで鑑賞会しようよとか。

吉田アナ:ありそうですね。

結:そういう目的だけで集まれるんですよね。あと、やっぱり女性の方が布教文化があると思うんですよ。カラオケで主題歌を歌って、『今期これいいから絶対観て!』みたいな。そういう布教、わたしもよくやるので。

吉田アナ:なるほど!確かにカラオケって、布教の場でもありますね。

結:そうそう。カラオケで友達が歌ってるのを聴いて、後でアニメ観よう、ってこともよくあります。やっぱり女性ファンが多い作品が強いのは納得いきますね。それと、カラオケに行く身としては、アニソン J-POP って、昔、陽キャの人とカラオケ
に行った時にも、一番歌いやすい曲だったんですよ。たとえば、ポルノグラフィティとか。オタクも楽しく歌えるし、陽キャにも通用するみたいな。でも、今はもう 2024 年。その境目が、多分なくなっているんだろうなって。

吉田アナ:そう、例えば、「戦隊大失格」の歌を選曲するとなると、今までは『アニソン』っていう印象が強かったですけど、それが今だとキタニタツヤの歌だから、全然平気みたいな感じになる時代なんだろうなと思いますね。あとは、男女差がすごい出たランキングな気がします。Mrs. GREEN APPLE も男性ボーカルの曲ですけど、女性も結構歌ってるのでしょうね。カラオケとは男女の人気が顕在化する場であると。