(撮影=中村彰男)

写真拡大 (全5枚)

人気スタイリスト、石田純子さんの連載『石田純子のおしゃれ塾』。大人の女性たちに向け、流行を取り入れつつ上品なおしゃれのポイントを指南します。今回は夏の黒の着こなしについて。読者モデルの鶴見さん(70歳)は「夏でも黒を涼やかに着こなしたい」とのことですが――。(撮影=中村彰男 文=神素子 ヘアメイク=木下優)

【写真】黒のオーガンジーが特徴的なTシャツで若々しく

* * * * * * *

夏でも黒を涼やかに着こなしたい

30代の頃、5年ほどドイツに暮らしていたことがあります。

小さなお店を営むマダムたちから「よい物を長く使うことが大切」と教わり、洋服やアクセサリーの選び方などに大きな影響を受けました。

そんな私も70歳になり、いままでとは違うタイプの服にチャレンジしたくなっています。たとえば黒い服。

若い頃とは違って顔色が悪く映り、喪服のようにも見えてしまいます。

特に夏の黒は暑苦しくなりそうで、敬遠しがち。涼やかに、若々しく着こなす方法はありますか?


読者モデル 鶴見有希子さん(70歳)の「いつもの着こなし」

オーガンジー素材で黒に軽さをプラスして

「無難だから黒を選ぶ」という人もいますが、実は人を華やかにも地味にも見せる難しい色が黒です。特に夏は重苦しくなりがちなので注意が必要。キーワードは「透け」と「抜け」です。

今年はシアー(透け)素材が大流行。と言っても露出するのではなく、オーガンジーなどで軽さを演出するのがおすすめです。写真は、黒のオーガンジーが特徴的なTシャツ。

写真は透け感のあるカットソーにサマーニットのキャミソールを重ねています。どちらも体のラインを隠しつつ、流行を楽しむことができる優れものです。


キャミソールニット¥16,500、カットソー¥12,100、スカート¥36,300、ソックス¥3,080/すべてアンティパスト(クープ・ドゥ・シャンピニオン) 帽子¥3,190/アトレナ イヤリング¥2,640/LIMITED NUMBER(お世話や) ブローチ¥3,300/DUE deux バッグ¥15,950/ペルケ(アンビリオン) ローファー¥35,200/ヒルズアヴェニュー(プライア)

黒いかたまりにならないために白で「抜け」を作ろう

夏に人気のワンピースも、油断すると黒いかたまりになりがち。アクセサリーや小物に白を取り入れて「抜け」を作りましょう。赤や青などの濃い色を合わせると重く見えがちなので、夏場は控えめに。

また、ほどよく開いた襟ぐり、たっぷりのギャザーなどのデザインも「抜け」を作るのに効果的です。(写真)


ワンピース¥21,890/DUE deux ネックレス¥22,680/アビステ バッグ¥25,300/ア ジョリー(エス・アイ・エム) スカーフ¥5,500/フルラ(ムーンバット) サンダル¥24,200/卑弥呼

ただし夏の黒を着こなすうえで一番大事なのは、髪形やメイクに気を配ることかもしれません。年齢を重ねるほど、黒は「疲れ」や「寂しさ」につながりがち。

髪をきれいにまとめて口紅をつけて、堂々とした笑顔で挑戦して!

◆読者モデル・鶴見さん変身後のコメント

黒い服でも、白いアクセサリーをプラスするだけで、こんなにも印象が変わるんですね。ベレー帽とメッシュのキャミソールは、新鮮でした。挑戦してよかったです!

※記事内の商品価格はすべて税込です
※商品によっては在庫がなく、ご用意できない場合もあります