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例年より遅れたものの、今年もついに各地で梅雨入りとなりました。ジメジメして気分が下がるだけでなく、洗濯物が乾かない、カビが発生しやすいなど悩みが尽きません。今回は、梅雨明けは必須ともいえるエアコンのカビ対策についてご紹介します。

【表】カビが発生しやすい3つの条件

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株式会社富士通ゼネラルが、全国の20〜60代の男女500人を対象に実施した「自宅におけるカビ」に関する意識調査によると、自宅で最もカビが気になる場所は「お風呂」が約8割、次いで「エアコン」が約3割でした。一方で、約6割の人がエアコンのカビ対策について「やり方が分からない」と回答。

「自宅のカビが気になる場所」について、お風呂、エアコンに次ぐTOP5には「洗面所」「キッチン」「トイレ」と水回りが続き、エアコンは家電製品で唯一ランクイン。しかし、お風呂とは約5割の差が。

「カビが生えやすい状況」について約87.9%が「湿度が高い(ジメジメしている)」と回答していることから、「湿度が高いとカビが生えやすい」というイメージが浸透している一方で、エアコンにはそのイメージがないと思われる結果に。

また掃除頻度についても、エアコン以外の水回り4ヵ所は「週に1回程度」との回答が約6割だったのに対し、エアコンは約半数が「年に1回以下」でした。さらに、「エアコンのカビが気になったことがある」と回答した人の中でも、約半数で掃除頻度は「年1回以下」。

エアコンはお手入れの複雑さや煩わしさから、内部に隠れたカビが気になってもそのままにしてしまう“見て見ぬふり家電”であることが判明しました。


千葉大学真菌医学研究センターの矢口貴志准教授によると、カビが発生しやすい条件は次の3つ。

(1) 温度(20〜30℃)
(2) 湿度(60%以上)
(3) 栄養分(ホコリ、汚れなど)
 

エアコン内部はこれらを満たしており、外側からは見えない”隠れカビ菌”が潜んでいる可能性が高いと言えます。

エアコンのカビ対策

エアコンのカビ対策の一つが「フィルター清掃」。カビ発生の”栄養分”になるホコリや汚れを取り除きます。

【フィルター清掃方法】
1.フィルターを取り外し、ホコリを掃除機で吸い取るか水洗いする。
  汚れが取れない場合は、台所用合成洗剤(中性)を入れたぬるま湯で洗う
2.水洗いした後は流水ですすぐ
3.乾いた柔らかい布で水分をふき取り、日陰で充分に乾かす
4.乾いたフィルターを取り付ける

*エアコンの運転を停止し、電源プラグを抜いた後に実施してください

自動おそうじ機能が付いていないエアコンの場合は、2週間に1回程度の頻度で清掃することが推奨されています。

もしもダストボックスやエアフィルターにカビが付着した場合は、エアコンから取り外して水洗いを。乾いた柔らかい布で水分をふき取り、日陰で充分に乾かします。

ただし、熱交換器や送風ファンなどのカビが気になる場合は、自身で分解清掃はせず、専門業者へクリーニング (内部洗浄)を依頼しましょう。

冷房・除湿シーズンのエアコン内部は、お風呂と同程度にカビが生えやすい条件が揃います。エアコンを清潔な状態にして、今夏を気持ちよく過ごしましょう。 

引用元:富士通ゼネラル「ノクリア」調べ