不調改善・予防になる「ツボ」の場所と効果を解説。押し方のコツは、少し強めの力でギュッと、1ヵ所につき20回以上がベスト
東洋医学の考えに基づき、五臓の働きを活性化させる「臓活(ぞうかつ)」を知っていますか。五臓と相性のいい食材やケアを日々の生活に取り入れ、健やかな体を目指しましょう(構成◎内山靖子 イラスト◎こやまもえ)
【イラスト】血流を改善しストレス解消になるツボ【太衝(たいしょう)】
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ツボは経絡上にあり、五臓と影響し合っています。
経絡は全身に張り巡らされた「気を運ぶ線路」で、その線路上にある駅がツボだとイメージしてください。ツボには気や血が滞りやすいため、日常的に刺激して詰まりを解消することで、不調の改善や予防につながります。
押して痛かったり、反対に気持ちよく感じたりするツボは、その経絡を司る臓の働きが弱っているサインです。今回は、季節ごとに最適なツボを抜粋しました。
高い効果を得るコツは、少し強めの力でギュッと押すこと。1ヵ所につき20回以上押すのがベストです。正中線(体の中心を通る線)にないツボは左右対称に2つあるので、両方をバランスよく刺激しましょう
『春』血流を改善しストレス解消
【太衝(たいしょう)】
〈 どんな効果? 〉
「肝」とつながる代表的なツボで、更年期障害など婦人科系トラブルに効果あり。気血の巡りをよくして体の緊張を和らげるため、不眠やイライラの解消に
●ツボの位置
足の親指と人差し指の骨が交わるくぼみ部分。指の付け根から指2本分下の位置が目安
『夏』気分が晴れないときに
【●(月へんに亶)中(だんちゅう)】
〈 どんな効果? 〉
精神の安定に関わる「心」の働きを高めてくれる。やる気が出ない、不安感、不眠などの不調があるときに押すといい。息苦しさや動悸、浅い呼吸も緩和される
(イラスト◎こやまもえ)
●ツボの位置
左右の乳頭を結んだ線の中央。人によって乳頭の高さが異なるので、イラストを参考に
『長夏』体や胃の重さがスッキリ
【足三里(あしさんり)】
〈 どんな効果? 〉
「脾」の経絡上にあるツボではないものの効果大。湿気が多い季節に感じる体のだるさや頭の重さなどの症状が軽減される。胃もたれや消化不良も緩和
(イラスト◎こやまもえ)
●ツボの位置
膝の皿のすぐ下、すねの外側のくぼみから指幅4本分下に位置する
『秋』乾燥による不調を予防
【尺沢(しゃくたく)】
〈 どんな効果? 〉
咳が出るときにこのツボを押すと、痛むことが多い。「肺」の機能を高め、鼻づまりや喉の痛み、咳など呼吸器系の症状を和らげてくれる。乾燥する季節に風を引きにくくなる
(イラスト◎こやまもえ)
●ツボの位置
肘を曲げたときにできるシワの上(親指側)のくぼんだ部分。ゴリゴリした筋肉の外側にある
『冬』気力・体力を高めるなら
【湧泉(ゆうせん)】
〈 どんな効果? 〉
生命力の要となるツボで、全身に「腎」の気をスムーズに行き渡らせる。むくみや下半身の冷えが気になるときにも押すといい。足湯などでツボを温めると、より効果がアップ
(イラスト◎こやまもえ)
●ツボの位置
足裏のほぼ左右中央に位置し、足の指をギュッと曲げたときにもっともくぼむ部分