人気拡大中の「ホームWiFiルーター」、引越しシーズンがチャンスな理由
ニーズ満たす
「光回線は開通までに2―3週間程度要することもある。すぐにネットを使いたいニーズを満たすため開発した」。2014年からホームワイファイルーターサービス「SoftBank Air(ソフトバンクエアー)」を提供するソフトバンクの谷口一成サービス推進統括部部長はこう説明する。同サービスは店頭などで専用端末を受け取り、自宅のコンセントにつなげばすぐにネットが使える。最初の2年間は月3800円(消費税抜き)で利用できる。
セット割
「ホームワイファイルーター市場は成長率が高い。この市場を取り込みたい」と意気込むのは、UQコミュニケーションズ(東京都港区)の野坂章雄社長。同社は格安スマホサービス「UQモバイル」とホームワイファイルーターのセット割を始めた。家族3人のスマホ料金と自宅のネット回線を合わせ、初年度は月9020円(消費税抜き)。引っ越しシーズンに向けて「電源さえあれば即ネットにつながる」(同)点もアピールする構えだ。
MM総研(東京都港区)によると、光回線やCATVなどの固定ブロードバンドの中で、ソフトバンクエアーといったワイヤレスの占める比率は、22年度末に17年度比9・7ポイント増の17・5%(841万件)に拡大する見込み。光回線やCATVなどを代替するサービスとして普及が今後も進む。
ただ、契約においては注意が必要だ。例えばソフトバンクエアーのサービス契約は2年間が原則。一方、自宅に据え置く専用端末は5万8320円(消費税込み)だが、36カ月(3年間)の分割払いを前提に実質0円で提供している。つまり利用者は4年間利用しないと解約金や端末の残債金を負担することになる。同端末は貸し出しにも対応するが、別途レンタル料が必要だ。
使い方吟味
MM総研の横田英明常務は「端末との契約期間が別々だと消費者が解約しにくくなる」と指摘する。自宅内のネット環境をめぐって、光回線やCATVに次ぐ選択肢として浮上したホームワイファイルーター。手軽さだけではなく、ユーザーは自身のネットの使い方などを吟味した上で、慎重に選ぶことが求められる。
(文=大城蕗子)
