1971年以来のJR山手線新駅、5000億円プロジェクトの全体像が見えてきた
木質と透光膜の屋根で醸し出す“和”を特徴とする駅舎。デザインを監修した隈研吾氏は「駅と街が一体となって、つながる」とコンセプトを説明した。
20年に暫定開業するが当初の効果は限定的だ。想定乗降客は2万3000人と山手線で最少の鶯谷駅(台東区)と同程度。新駅は橋上駅で駅前広場は1階を自動車、2階を歩行者と動線を分離する。暫定開業時には駅前のデッキが完成。五輪期間中は広大な更地をパブリックビューイング会場として使う予定だ。
山田真左和品川・大規模開発部担当部長は「品川再開発プロジェクトの核。新しいまちづくりにチャレンジする目玉だ」と力を込める。総事業費5000億円のビッグプロジェクト。街びらき後に新駅の乗降客は恵比寿駅(渋谷区)と同程度の13万人に跳ね上がる。
都市計画手続きに入るのを前にして、プロジェクトの全体像も明確になってきた。車両基地跡地約9万5000平方メートルのうち、24年までに開発するのは新駅から田町駅側の4街区で約7万2000平方メートル。駅正面のツインタワーを筆頭に、オフィスや商業施設、住居機能を持つ170メートル級の複合ビル4棟を建設する。
国際交流拠点の形成を掲げることから、国際水準の宿泊施設や居住施設を設定し、インターナショナルスクールも誘致する。ビジネス創造機能も充実させる構想で、MICEを念頭にしたコンベンションホールやカンファレンスルーム、モノづくりを支援するラボや展示室、コワーキングスペースの設置なども計画。低層で複合文化施設を構築する。
地域冷暖房の導入や近接する下水処理場と連携した熱利用、食品残さのバイオガス活用などエネルギー分野でも先進的な取り組みを検討中だ。
(文=小林広幸)

