1日、新作映画『四月の雪』の記者会見でカメラセッションに応じたぺ・ヨンジュンとソン・イェジン(撮影:吉川忠行)

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来日中の韓流スター“ヨン様”こと、ペ・ヨンジュン(33)とソン・イェジン(23)は1日、東京都港区のグランドハイアット東京で、9月17日にアジア10カ国で同時公開される主演映画『四月の雪』の発表記者会見を行った。会場には、カメラマン300人、テレビカメラ90台、報道関係者700人の1000人以上が出席した。

 ヨン様はこの日、ベージュのジャケットに薄茶系のパンツ、ベージュのシャツに薄ピンクのネクタイでまとめ、髪型は前に下ろして右に流す“ヨン様ヘア”で現れた。イェジンは、首に巻いたリボンと上着は深緑、下は銀色に光るスカートとハイヒールと、鮮やかな配色でまとめた。2人は監督と壇上に並んで座り、真剣な面持ちで撮影時の秘話を語った。

 「四月の雪」は、互いの夫と妻が不倫の最中に交通事故にあったという複雑な悲しみの中で知り合った男女のラブストーリー。タイトルは、裏切りや絶望の中での不倫というはかない恋を、舞い降りても積ることのない雪に例えた。役作りについて、ヨン様は「今までと違う方法をとった。事前に人物を作り上げずに、実際その人物になって同じように感じて、それを表現した。その作業は大変だった」、イェジンは「複雑かつ深みのあるキャラクターだった。演じたことのない人妻という役柄を上手く演じられるか、プレッシャーもあった」とそれぞれ苦労を語った。

 映画の中で2人は、変わり果てた病床の配偶者にまるで復讐するかのように恋に落ちる。「最大の復讐とは何か」との記者に質問に、ヨン様とイェジンは言葉を探すように上を眺め、「無関心だと思う」、「相手がしたことと同じようなことを、相手に見せつけること」と答えた。複雑な役どころを演じきったヨン様は、撮影後の心境の変化について「以前は自分の考えにとらわれていた部分が多く、自分なりに基準を決めて動いていた。人生や愛について理解の幅が広がったような気がする。私を成熟させてくれた」と真剣な表情で語った。

 同作品のメガホンをとったのは、『8月のクリスマス』(98年、ハンソッキュ主演)などの代表作があるホ・ジノ監督。ホ監督は主演の2人を抜てきした理由を「是非ご一緒したい俳優だった」とし、「特に俳優と役柄が一致させることができるかが大きな課題だったが、2人はとても近づいてくれて非常に満足している」と出来映えへの自信を示した。ヨン様の第一印象について、監督は「外見はとても柔らかく、内面はとても強いものを持っている。それを兼ね備えている人はそうはいない」と評し、「強じんな肉体と精神的な強さが必要で、光を扱う繊細な部分も必要」という理由で“照明技師"の役柄を選んだエピソードを語った。

 昨年11月以来となる3度目の来日について、ヨン様は「いつもひとりで日本に来ていたが、今回はホ監督とソン・イェジンさんと来て、あいさつができてうれしい」とにこやかに話した。来日中のイベントでの日本語のスピーチの上手さを記者からほめられると、ヨン様は日本語で「記者の方々、本当にありがとう」とはにかみながら応えて会場を沸かせ、「日本の“家族”(ファン)に努力している姿を少しお見せできればと思って話した」とファンへの思いを語った。

 同会見では特に混乱はなかったが、ホテルへの入場時には出席者の身分などを2重チェック、会見とカメラセッションの部屋を分けて、写真撮影を限定するなど厳重な態勢の中で行われた。開始2時間前の開場直後にはヨン様がよく見える前列部分は埋めつくされ、長い待ち時間を気にする様子もなく、壇上に用意されたヨン様のネームプレートや間もなく腰をかける椅子を背景に記念写真を撮る姿が見られた。出席者には、黒地に白で「April Snow」と刻まれた重厚なボールペン(非売品)が配られた。【了】

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