倉敷帆布の老舗TAKEYARI「帆布の常識覆す」バッグブランド発表

写真拡大

 倉敷帆布の老舗TAKEYARI(株式会社タケヤリ)が、ブランドプロデューサーに坂梨カズ氏を迎えてバッグブランド「TAKEYARI since.1888」を立ち上げた。従来の帆布素材の課題だった染色堅牢度を改善させ、「色落ちしない、唯一無二の帆布バッグ」を製作。今後アイテムのバリエーションを広げて百貨店などに卸していくことを第一目標に、将来的には世界に向けてブランドを打ち出していくという。

「帆布の常識覆す」バッグブランド誕生の画像を拡大

 全国の帆布生産シェアの70%を占める岡山県倉敷市に拠点を置くTAKEYARIは今年で創業125年を迎え、これまでのノウハウを活かした新たな挑戦として「TAKEYARI since.1888」をスタート。高度な染色技術をもつクラボウ徳島工場の協力のもと、帆布ならではの風合いを残しながらも発色が良く色落ちしにくい素材を開発したといい、カジュアルなイメージが強い帆布バッグだがエレガントな印象に仕上げた。

 ファーストコレクションは、シンプルなトートタイプの「Cell-001」とバイカラーデザインの「Cell-002」をラインナップ。撚り合わせた糸の本数によって号数が変わり数字が小さいほど厚みが増すという帆布だが、同コレクションのCellシリーズには世界中でTAKEYARIだけの技術だという3号帆布を使用し、レザーのようなしっかりとしたフォルムを可能にした。ノートPCやタブレット端末の持ち運びを考え、内側はスポンジ素材で二重構造にしているほか、持ち手は好みの長さに調節できるようにデザインされている。価格は税抜き16,000円〜23,000円。

 ブランドプロデューサーを務める坂梨氏は、大手化粧品会社の商品開発や無印良品「ビューティー&ヘルス」全製品の監修、ファッションブランドのアートディレクターなどを手がけてきたトータルビューティープロデューサーで、TAKEYARI since.1888では「他では出来ないことを第一に掲げた。ライバルはレザーバッグで、帆布の可能性はこんなに広がるんだということを伝えていきたい」という。TAKEYARIの武鑓澄治会長は「先方の要求に応じるものを作ってきたが、自分たちで売れるものも作っていこうという考えからTAKEYARI since.1888を今年はじめに本格始動させた。これから新しいものをどんどん発表していき、将来は世界的なブランドにしていきたい」と話した。